ブラジル人が米国の刑務所から脱獄=元恋人の殺害で終身刑を宣告された直後に

ダニロ・ソウザ・カヴァウカンテ被告(1日付テラサイトの記事の一部)
ダニロ・ソウザ・カヴァウカンテ被告(1日付テラサイトの記事の一部)

 ブラジル人のダニロ・ソウザ・カヴァウカンテ(34)被告が、8月31日に米国ペンシルバニア州チェスター郡のチェスコ刑務所から脱獄した。男は2021年に元恋人のデボラ・エヴァンジェリスタ・ブランダンさん(当時34)を刺殺した罪で終身刑を宣告されていた。1日付テラサイトなど(1)(2)が報じている。
 米ニューヨーク・タイムズ紙によると、刑務所長代理であるハワード・ホーランド氏は記者会見で、脱走がどのように発生したかについて詳細なコメントは控え、事件は調査中であるとだけ述べた。
 チェスター郡地方検事のデブ・ライアン氏によれば、カヴァウカンテ被告は脱走した31日朝、白いTシャツ、灰色のショートパンツ、白いスニーカーを履いて、ポコプソンという町に向かって南方に歩いているのを最後に目撃されている。
 地元当局はカヴァウカンテ被告の捜索をチェスター郡全体に拡大し、非常に危険な人物として刑務所の周辺住民に逃走を通知した。
 地元紙のデイリー・ローカル・ニュースによれば、事件は21年にペンシルベニア州フェニックスビルで発生した。カヴァウカンテ被告はデボラさんの当時4歳と7歳だった幼い子供たちの前で彼女を切りつけ、38か所を刺して殺害した。その後、被告は車で現場を逃走し、翌日、事件を目撃した2人の友人の協力を受けてバージニア州で逮捕された。
 同年、被害者の姉はグローボTV局の取材に答え、被告はデボラさんからの関係解消の申し入れを受け入れず、20年からデボラさんを脅迫しつづけていたと話している。デボラさんは前の夫との間に生まれた2人の子供と、5年間米国で暮らしていた。
 23年8月22日にカヴァウカンテ被告の陪審員裁判が行われ、約20分の中でわずかな謝罪を述べたものの、重罪である終身刑が下された。パトリック・カーモディ判事は彼に対して、自身がとった行動に後悔の念が感じられず、意図的に子供たちに精神的ストレスを与えたとし、自己中心的で悪質極まりないと指摘した。
 被告人の公設弁護人は、彼の犯行は「激情に駆られた」ものであり、より軽い刑罰の判決を主張したが、陪審員はそれを退けた。
 弁護側はさらに、カヴァウカンテ被告は故郷ブラジルで貧しい環境で育ち、虐待の被害者でもあったと主張した。犯罪グループのメンバーと関わりがあり、薬物とアルコールに依存するようになったとも述べている。
 被害者の家族は未だにこの悲しみから抜け出せずにいると言う。事件の検察官であるデボラ・ライアン氏は被告人の行動を「冷酷で計算高く悪質」とた。
 実は、カヴァウカンテ被告はブラジルでも殺人容疑で指名手配されている。オ・グローボの情報によると、17年にトカンチンス州フィゲイロポリス市の広場で起きた、男性射殺事件の被告でもあった。別れ話の最中に、デボラさんがこの件を警察に告発すると言い出したため、殺害することを思いついたとのことだった。

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