「すべての歴史はある預言から始まりました」。ラトビア移民がパウリスタ延長線に1922年に創立したヴァルパ植民地で、ヤニス史料館(Museu Janis Edbergs)職員のルシア・ザリット・ブックォルツさん(55、ラトビア系二世)は、そんな神秘的な言葉で説明を始めた。28年に創立したバストス移住地にとって同地は、先輩格の植民地にして最寄りの登記所(出生・死亡届け)、製材所などがある便利な場所だった。32年バストス入植の古参阿部五郎さん(85、二世)に案内してもらい、同植民地を訪れた。