ニッケイ新聞の百周年特別企画「百年の知恵」連載シリーズ第四弾は、日本移民のアイデンティティ形成を分析する『移民とナショナリズム』だ。「遠隔地ナショナリズム」という現代的な考え方をコロニアに当てはめたとき、日系社会独自の出来事と思われていたことが、実は、世界で話題となっている移民現象全体に共通している可能性が浮き彫りにされてくる。例えば、祖国を愛するがゆえに同胞を傷つけあった勝ち負け抗争の心理面などを、この観点から改めて考え直してみたい。(編集部)