ブラジルにはコルデル文学と呼ばれるジャンルがあって、ひところずいぶん盛んでした。実際は小冊子になる前に、祭りや広場でアコーデオンに合わせて歌われました。すでに映画などで観ているかもしれませんが…。よく歌われたのが英雄もので、ランペオンやカヌードスの乱、奇跡ものではシセロ神父、時事ものではジェトゥリオ・ヴァルガスの死などです。しばしば即興的に民衆とやり取りしながら歌詞を変えていくのでレペンチスタ(即吟者)とも呼ばれ、作詞者はトロバドル、歌い手はカンタドールといわれました。