能登半島地震=石川県人会が寄付口座開設=武部会長「協力をお願いします!」

「少しでも力になれれば」と話す武部会長(中央)東野さんと森永さん(右)

 「元旦早々、被災地の惨状がブラジルのテレビでも大きく報道され、とても胸が痛くなりました」―ブラジル石川県人会(武部清美エリーナ会長)は、死者総数200人を超えた能登半島地震への義援金を集めるため、寄付受け取り用の新口座を開設し、協力の呼びかけを8日に始めた。報告のため武部会長、森永正行ジェラルド相談役と東野幸生さんが編集部を訪れた。
 武部会長(66歳、2世)は、「金額の多寡は問いません。日本の皆さんに連帯の気持ちを示しましょう。能登半島の冬は寒いので、被災者の皆さんの体調が心配です」と同県人会の400家族会員を代表して辛い心境を吐露した。
 すでに武部会長のもとには、会員のみならず、あちこちの日系団体から「何か協力ができないか」との問い合わせが相次いでいるという。
 武部会長は、10年以上会長を務めた経験豊かな森永さんと、2007年の能登半島地震の際に事務局長として募金活動を行った経験のある東野さんらの全面的サポートを受け、1日から連絡を取り合い、3日夜に役員会を開催して募金口座開設を決めた。
 義援金受け取り用口座は3月31日まで寄付を受け付ける。その後、円に両替されて母県に送金される予定。日系非日系を問わず、幅広い義援金への協力を呼び掛けている。
 送金用口座は次の通り。▼送金先:Associação Ishikawa Ken do Brasil – CNPJ 71.723.597/0001-40、銀行:033 Banco Santander、支店:0105、口座:13006847‐1、PIX:ishikawaken@terra.com.br
 送金後、領収書と本人確認情報(名前と電話番号)をEメール(ishikawaken@terra.com.br)または郵便にて石川県人会(Rua Tomás Carvalhal nº 184. CEP 04006-000. Paraíso – São Paulo – SP)まで送ること。送信後、石川県人会から受取書が送付される。
 寄付金の呼びかけは、Eメールやワッツアップを利用している県人会員には書面で行われ、利用していない会員には手紙で送られている。県人会から電話で寄付金を呼び掛けることはない。万が一にも便乗詐欺に引っ掛からないように、寄付口座は一つだけなので送金前に口座番号を確認すること。
 武部会長は、普段は母県に世話になっているだけに、「こんな時こそ、少しでも力になれればと思っています。1日も早い復興を心より祈っています」と応援の言葉を述べた。

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