行方不明夫婦、生きて発見=チリの雪山で遭難、壮絶な日々

【既報関連】18日からチリで行方不明になっていたリオ州在住の夫婦が、アルゼンチンの国境に近い山で発見された。大雪の中で遭難し、危険な状態だったという。23日付UOLサイト(1)が報じている。
行方不明になっていたのはリオ州レゼンデ在住のエラルド・ロドリゲスさん(60)とアウローラ・ダ・シルヴァ・ロドリゲスさん(59)で、自動車でアルゼンチンを経由してチリに入国したものの、18日から行方が分からなくなり、息子夫婦がチリに出向いて領事館や外務省に掛け合い、捜索を求めていた。
ロドリゲス夫妻がアルゼンチンとの国境に近いチリ国内で見つかったことは、息子のラファエルさんとその妻のシンチアさんからの連絡を受けた夫妻の姪がSNSを通じて23日に発表した。ラファエルさん夫妻はこの時点では両親とは会っていなかった。
26日、アウローラさんはテレビの取材に答え、遭難した経緯について語った。彼女によると、18日は天気や道路の状態が良かったので、ホテルを出て山に向かったが、途中から雪が降り始め、何かをよけようとして車をぶつけて立ち往生。旅の続行が難しくなったという。
アウローラさんたちは無人の避難所を見つけ、テントを張ると、マットレスを敷き、車にあったストーブを置いて過ごしたという。当初は雪が収まり次第、車の運転を再開するつもりだったが、雪は一向に止まず、時間が過ぎ、4日経った時点で所持していた水が切れたため、生き延びようとして氷も食べたという。
また、気温は零下20度の中、ストーブのガスも切れ、いよいよ限界かと思った時、車に残しておいた「近くの避難所にいる」というメモや家族の名前などを書いた手帳を見た人たちによって見出されたという。(2)