サンパウロ市クラコランジア=捜査で5人が逮捕=PCCや警備隊が多角犯罪

6日、サンパウロ市中央部のクラコランジアで摘発捜査が行われ、民兵組織の一員と疑われている都市圏民間警備隊(GCM)の隊員3人を含む5人が逮捕された。同日付G1サイトが報じている。(1)
サンパウロ市検察局と軍警、市警、連邦警察、連邦道路警察による合同捜査は6日朝9時頃にクラコランジアで行われた。
逮捕令状が出ていたのは7人で、捜査班は12時までに5人を逮捕した。主犯とされたのはレオナルド・モジャ容疑者だ。同容疑者はクラコランジア内のファヴェーラ、モイーニョを仕切る州都第一コマンド(PCC)のリーダーで、2021年に海岸部のプライア・グランデでの殺人事件への関与を疑われ、一度逮捕されたが、釈放されていた。
このほかにも4人が逮捕されたが、そのうちの3人が現役のGCM隊員、もう1人が元隊員で、ミリシア(民兵組織)の一員としての計画犯罪参加などが疑われている。
捜査班の調べによると、CPTM(パウリスタ都電)の路線に沿って形成されたモイーニョのファヴェーラをPCCが仕切り、そこにGCMや市警、軍警が関与。PCCが管轄する病院やホテルを麻薬の保管場所や組織による私設裁判所、売春施設などとして使う他、麻薬常用者への銅線窃盗のビジネス斡旋、自転車やバイク運転者たちによる「バイク・ギャング」が窃盗した携帯電話の転売など、多様な犯罪が行われていたという。