サンパウロ市市長選=現職と主要候補が僅差で激戦=決選予想では現市長がリード

30日朝に発表されたサンパウロ市市長選に関するクエスチの最新世論調査によると、現職市長のリカルド・ヌーネス氏(民主運動・MDB)が20%、連邦下議のギリェルメ・ボウロス氏(社会主義民主党・PSOL)とテレビ司会者のジョゼ・ルイス・ダテナ氏(民主社会党・PSDB)がそれぞれ19%の支持を集め、接戦を繰り広げていることが明らかになった。調査の誤差が上下3%ポイントであることを考慮すると、実質的に3人は同点であると、同日付フォーリャ紙など(1)(2)が報じた。
調査結果は6月に発表された前回調査と大きな差はなく、ヌーネス氏とボウロス氏がそれぞれ2ポイント下落した一方、ダテナ氏が2ポイントの上昇を示したものの、いずれも誤差範囲内だ。
以下、実業家のパブロ・マルサル氏(労働刷新党・PRTB)が12%で4位、タバタ・アマラル下議(ブラジル社会党・PSB)が5%で5位、キム・カタギリ下議(ウニオン)と経済学者のマリナ・エレナ氏(ノーヴォ)が共に3%で6、7位、地下鉄職員のアルティノ・プラゼレス・ジュニオル氏(社会労働者統合党・PSTU)とリカルド・セネゼ氏(人民統一党・UP)が各1%で8、9位で、0%も2人いた。未定は8%で、白票や無効票、あるいは投票しないと答えた人は9%だった。
同調査では、主要候補者が不在の場合のシミュレーションも複数の条件で行われ、各候補者の存在が他者の支持率にどのように影響するかも示された。
ダテナ氏不在の場合は、ヌーネス氏24%、ボウロス氏22%、マルサル氏15%、タバタ氏8%となった。さらにキム氏も候補者リストから外れると、ヌーネス氏の支持率が26%に、ボウロス氏は23%となる。
このシミュレーションは、これら2人が候補から外れる可能性を示唆している。ダテナ氏は過去に4回、立候補を取りやめており、キム氏のウニオンはヌネース現職市長を支持する方針を示しているとされている。
もし、マルサル氏も不在となり、最終的に4人の候補者だけで争うことになった場合は、ヌーネス氏が33%、ボウロス氏が24%、タバタ氏が9%、マリナ・エレナ氏が8%となる。この場合、9%が未定、17%が白票か無効票を投じる意向を示した。
また、決選投票でのシナリオも、四つのパターンでシミュレーションを行っており、ヌーネス氏が全ての場合で最も多くの支持を集めた。対ボウロス氏では45%対34%、対マルサル氏では46%対22%、対タバタ氏では47%対26%だった。
ヌーネス氏が決勝投票に進まないと想定した場合、ボウロス氏対マルサル氏は37%対33%となり、技術的に同点となる。この場合、6%が未定、24%が白票または無効票を選ぶと答えた。
一方、現職市長が再選に値するかの質問し、48%が「はい」、46%が「いいえ」と回答した。
また、51%のサンパウロ市民は次の市長には政党に所属しない独立した候補者を望んでおり、28%はルーラ大統領(労働者党・PT)の支持者、16%はボルソナロ前大統領(自由党・PL)の支持者を望んでいる。
他方、ルーラ氏が推薦した人には投票しないは66%、ボルソナロ氏による推薦者には投票しないは75%おり、タルシジオ・サンパウロ州知事(共和者・RP)による支持者拒否も68%いた。
サンパウロ市が抱えている問題はとの問いに対する回答は、暴力27%、保健・衛生16%、失業と教育各6%となっている。