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ヴォア・ブラジル遂に開始=年金受給者に格安の航空券

2024年7月26日

シルヴィオ・コスタ・フィーリョ港湾空港相(Foto: Fabio Rodrigues-Pozzebom/ Agência Brasil)
シルヴィオ・コスタ・フィーリョ港湾空港相(Foto: Fabio Rodrigues-Pozzebom/ Agência Brasil)

 連邦政府は24日、200レアル(約5420円)未満で国内線航空券を提供する「ヴォア・ブラジル(Voa Brasil)」プログラムを開始した。このプログラムの目的は、航空輸送をより身近で民主的なものにし、新たな利用者を増やして航空部門の効率化を促進することで、フライトの空席を埋めると同時に、手頃な価格での航空券の割合を増やすことが期待されている。第1段階の対象者は年金受給者のみだが、今後は特定の学生にも適用範囲を拡大することを検討中だという。同日付G1サイトなど(1)(2)が報じた。
 プログラム初年度は300万枚の航空券が販売される予定で、対象は国立社会保障院(INSS)の年金受給者全員。受給額に上限はないが、直近12カ月間に航空機を利用していないことが条件となる。
 購入には政府公式ポータルサイト(gov.br)の登録情報を使用してアクセスする必要があり、システムはこの情報に基づき、その人が過去1年間に飛行機を利用したか否かを判断する。また、同ポータルでシルバーまたはゴールド・レベルの信用実績があることも必要で、それ以下のブロンズの人は購入資格がない。
 希望の航空券が見つかったら、ポータルサイト経由で航空会社のウェブサイトに移動し、購入手続きを行う。この方法は、安全性を高め、詐欺被害を防ぐ目的で導入された。1人当たり年間2枚の航空券(2旅程)の購入が可能だ。
 政府は当初、このプログラムの対象者を最低賃金二つ分までの年金受給者に設定していたが、その条件を撤回した。また、低所得者向けの大学奨学金プログラム「全ての人のための大学計画(Prouni)」の学生も対象とする予定だったが、政府は航空券の提供結果を評価することを優先し、適用範囲を縮小した。
 シルヴィオ・コスタ・フィーリョ港湾空港相は、「ヴォア・ブラジルの第2段階では、ProuniとPronatec(高校レベルの技術校(ETEC)への進学を勧める全国技術教育・雇用促進プログラム)の学生も対象に含める予定だが、これは容易なことではない」と語った。
 同プログラムの運用には連邦予算は使われない。政府の目的は、航空会社と協定し、国民に特別価格の航空券を提供することで、航空会社が持つ空席を埋めるというものだ。政府によると、空席は年間15〜20%に及ぶという。
 昨年の民間航空会社の旅客数は約1億1200万人で、約12%(1300万人以上)の航空券が200レアル以下で販売された。同プログラムにより、普段旅行しない人が空席を埋め、全体の航空旅客数が増えれば、航空会社の収益性や経済的波及効果を促進するため、その割合を拡大することが期待されている。
 対象となる航空券は既に、専用ウェブサイトで購入可能。詳しくは公式サイト(https://voabrasil.sistema.gov.br/login)で。


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