プリヴェント・セニオル=新規の医療保険の販売停止=デング熱流行でパンク状態

大手医療保険会社で病院も経営するプリヴェント・セニオルが、サンパウロ州とリオ市での保健プラン(医療保険)の販売を5月31日から一時停止すると発表した。14日付フォーリャ紙(1)が報じている。
プリヴェント・セニオルによると、この処置は、デング熱や季節病の流行で需要が過熱し、対応しきれなくなったことが理由だという。同社は当初、今月10日から販売停止と発表していたが、その後、30日までは販売を維持すると約束したという。
デング熱は現在、サンパウロ州では人口10万人につき2836・3人、リオ州では同1519・2人発生している。
同社によると、販売停止は医療保険の質を悪化させないためで、一時的なものだとしている。また、これまでの契約者に対するサービスが悪化するようなことはないという。
プリヴェント・セニオルはサンパウロ市に拠点を持ち、サンパウロ州ならサントアンドレ、サンベルナルド・ド・カンポ、サントス、その他にはリオ市で営業を行っており、同社が経営する病院網も良く知られている。同社の病院は高齢者による利用が多く、医療保険の利用者も87%が50代以上とのデータもある。
同社はコロナウイルスのパンデミックの時にも同様の販売停止措置を行った。2020年3月のパンデミックの初期にはサンパウロ市パライゾの病院で大量の院内感染が起きて話題となった。また、2021年には、薬効が確認されていないクロロキンなどの薬やガン治療薬を新型コロナ感染症の患者に使うことを試験の名目で医師に強要していたことなどで、告発されている(2)(3)。