整形治療で顔が変形=患者が歯科医を告訴

患者が手術で顔を変形させられ、苦情を申し出たら夫が暴行を受けたとして、歯科医を告発している。歯科医は後遺症は自分の処置によるものではないと主張しており、双方が非難し合い、一歩も引かない状態が続いていると、15日付メトロポレ・サイト(1)が報じた。
リタさん(67歳)は顔の歪みを矯正するため、2023年3月にジョゼ・アウグスト医師(42歳)による美容手術を受けた。その際、アウグスト氏の勧めもあり、アクリル樹脂(PMMA)を使用して顔にさらなる施術を加えた。国家衛生監督庁(Anvisa)はPMMAを最大危険度のクラスIVの医療製品に分類している。
それから3カ月後、頬にしこりができ、歪みが生じ始めた。
リタさんは、「このような症状は前例がないため説明できないと言われた。医師は、右頬から40個のしこりを取り除く手術を行ったが、その際オゾン(殺菌作用がある有毒かつ腐食性のあるガス)を塗られ、20分間目が見えない状態が続いた」と語り、治療後は常に顔が火照り、話すのも困難な程だと明かした。
リタさんによれば、アウグスト氏が2万7千レの手術費用を支払うことを約束し、約束を明記した文書にも署名したが、支払いはなかった。また、同医師からは、「手術が失敗した?なら警察を呼べ」と言われたという。
リタさんは24年3月、同医師を相手取り、精神的および審美的な損害の賠償を求める訴訟を起こした。裁判官は同医師に治療費を支払うよう命じたが、支払いはされなかった。
一方、アウグスト氏は、リタさんの後遺症は自分が行った手術が原因ではないとし、手術は23年ではなく、17年に行われたものだと主張している。
状況は一向に進展せず、直接アウグスト医師と話し合おうとリタさん夫妻がクリニックを訪れた際は、口論に発展。夫は医師から暴行を受けたという。
同医師によれば、夫妻が無理やり入ろうとして、ドアを壊しそうになったので阻止しただけだと主張。一方、リタさん夫妻によれば、同医師は力づくで追い出そうとし、二人を突き飛ばした主張している。
リタさんは、「私の自尊心は全て奪われた。以前のような美しい笑顔を作ることはもうできない」と、悲痛な胸の内を明かした。