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連警=前大統領副候補に疑惑=クーデター推す言動発覚=消極的軍司令官を裏切者

2024年2月22日

ブラガ・ネット氏(Fotos Publicas)
ブラガ・ネット氏(Fotos Publicas)

 連邦警察は8日に遂行したテンプス・ヴェリタティス作戦で押収した後、ボルソナロ前政権の主要閣僚や軍人らを召喚し、事情聴取も始めた。連警は22年大統領選でボルソナロ氏の副候補だったヴァルテル・ブラガ・ネット氏が2022年末に交わしたメッセージが、クーデター未遂と23年1月8日の三権中枢施設襲撃事件の関連性を示す一つの大きなカギとなると見ている。21日付フォーリャ紙(1)(2)が報じている。
 連警は、21日のマウロ・シジ中佐などを皮切りに、ボルソナロ前大統領やアンデルソン・トレス元法相、アウグスト・エレーノ元大統領府安全保障室(GSI)長官、ブラガ・ネット氏らも召喚し、事情聴取を進めている。そこで連警が特に着目しているのはブラガ・ネット氏が襲撃事件の約2週間前に交わしたメッセージだ。
 それは、2022年12月27日にブラガ・ネット氏がボルソナロ氏の側近の一人だったセルジオ・ロシャ・コルデイロ氏と交わしたものだ。コルデイロ氏は、ある女性の採用に関して、どこに履歴書を送れば良いかを尋ねたが、それに対してブラガ・ネット氏が、「今のまま行くなら大統領府総務室に送ってくれ。そうでないならオジャンだ」と返答した。
 連警の捜査陣は、この会話から、ルーラ政権発足の4日前と言うタイミングでもまだ、ボルソナロ派の軍人の一部にボルソナロ政権の継続に希望を持っている勢力が存在していたのではないかとの疑念を強めている。
 ブラガ・ネット氏が22年12月にアイルトン・バロス元陸軍少佐と交わしたメッセージによれば、バロス氏はボルソナロ前大統領の元側近マウロ・シジ容疑者に対してクーデターを強く促したと連警は見ている。 
 ブラガ・ネット氏はバロス氏とのメッセージで、空軍のカルロス・デ・アルメイダ・バチスタ・ジュニオル司令官(当時)を「国の裏切り者」と呼んでいる。また、陸軍のマルコ・アントニオ・フレイレ・ゴメス司令官(当時)が賛同しないなら彼の首を差し出す必要があるのではとのバロス氏の言葉に、「奴の首を差し出せ、憶病者」と罵っている。
 これらの会話が行われた22年12月14日近辺は、ボルソナロ氏の支持者たちがネット上でフレイレ・ゴメス氏に対し、クーデターを起こすことを求める声がネット上で強まっていた時だ。
 これらの疑惑に対して、ブラガ・ネット氏は発言を避けている。グローボ紙によると、これらの発言の発覚により、軍上層部を批判していたことが明らかになり、ブラガ・ネット氏が軍内部で孤立状態に置かれているという。ブラガ・ネット氏はテメル政権時代にリオの暫定統括者に任命され、ボルソナロ政権では官房長官、国防相を歴任した実績を持つ。
 連警はこれと合わせて、マウロ・シジ容疑者が22年11月に、陸軍特殊部隊(通称ブラック・キッズ)のラファエル・マルチンス・デ・オリヴェイラ少佐に対し、同月15日のブラジリアでの前大統領派の抗議活動の資金として10万レアルを送っていたことなども、特殊部隊がクーデターに賛同していた証拠と見ている。軍と政府の関係者が物資面や財政面で支えたことは、1月8日の三権中枢施設襲撃事件をがあのような規模になった要因の一つと見られている。


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