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OECD学力調査=75%が基礎的数学能力なし=81カ国で下からほぼ20位

2023年12月7日

Pisaは数学、科学、読解の知識を評価(5日付エスタード・サイトの一部)
Pisaは数学、科学、読解の知識を評価(5日付エスタード・サイトの一部)

 経済協力開発機構(OECD)は5日、2022年度の生徒の学習到達度調査(Pisa)の結果を発表し、パンデミックの中で富裕国における数学と読解における成績が前回の2018年調査より著しく低下していることを示した。一方、ブラジルは低い得点ではあるものの、過去の成績と比べてほぼ横ばいで、ランキングがいくつか上昇し、81カ国中で数学65位、科学61位、読解52位だった。5日付エスタードなど(1)(2)が報じている。
 Pisaは3年ごとに(2021年はコロナ禍のため22年に)実施され、15歳児を対象に数学、科学、読解の知識を評価する。22年は81カ国から69万人、ブラジルからは1万798人が参加した。この調査では最高点も最低点も設定されておらず、平均得点が500点、約2/3の生徒が400点から600点の間に入るように換算される。毎回、一つの教科に焦点を当ててその分野の問題や分析を行うが、2022年は数学に重点が置かれた。
 OECDに加盟する裕福国では、4人に1人は数学、読解、科学のいずれかで低いパフォーマンスを示した。これは基本的な数学の演算や単純な文章を解釈することが難しいことを意味する。ブラジルの得点は安定しているものの、参加者の大半(73%)が数学の学力が基礎レベル以下のグループに属していた。これは10人中7人が、通貨の変換や距離の比較などの基本的な問題が解けないことを意味する。Pisaに参加した国全体での平均は31%だ。
 裕福な国では、18年と比べた数学の点数が15点低下した。ブラジルは379点で、18年比で5点減に止まり、コスタリカとコロンビアに次ぐ65位だった。読解は410点(2点減)で52位。科学は403点(1点減)でアルゼンチンとペルーを下回る61位だった。
 ブラジルはランキングこそ少し上昇したが、三つの分野のすべてが全体の平均以下だった。Pisaの得点は20点が1年間に相当するため、科学の場合はOECD全体で、少なくとも4年半遅れていることになる。
 世界的な学力低下の原因として、新型コロナウイルス感染症による学校閉鎖やオンライン授業の導入などが影響していると指摘されているが、それだけではない。OECDの報告書によると、いくつかの国の成績は数年にわたり、低下傾向を示していた。
 同組織では、携帯電話の使用による若者のパフォーマンスへの影響、親による学校教育への参加の減少が起因していると見ている。実際、親が子供の教育について教師と話し合いを多く持つ国では、生徒の成績は改善されている。
 フィンランドはかつてランキングトップに立っていたが、数学で23点低下し、20位に順位を落とした。ドイツ、ノルウェー、米国も各々、25点、33点、13点低下した。


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