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トウモロコシの輸出世界一に=来年は綿花でもトップ進出か

2023年9月26日

輸出量世界一の製品リストとトウモロコシ、綿花の輸出量のブラジル/米国間比較(25日付エスタード紙の記事の一部)
輸出量世界一の製品リストとトウモロコシ、綿花の輸出量のブラジル/米国間比較(25日付エスタード紙の記事の一部)

 【既報関連】ブラジルが農産物輸出で存在感を増しており、トウモロコシ輸出でも世界一となったと25日付エスタード紙など(1)(2)(3)(4)が報じた。
 ブラジルは既に生コーヒーや生牛肉、生鶏肉、セルロース、大豆、砂糖の輸出で世界一の座を得ていたが、2022/23農年はトウモロコシ輸出も米国を抜いてトップに躍り出た。
 22/23農年のブラジルのトウモロコシ輸出量は5700万トンで、4229万トンだった米国を上回った。21/22農年はブラジル4828万トン、米国6280万トンだった。
 これは複数の要因が重なった結果だ。ブラジルでは直接植栽技術や灌漑、品種の遺伝子改良などによる生産性の向上もあって、穀物収量の記録更新が続いている。現在のブラジルでは一般的に、同じ地域で年間最大三つの農作物が収穫できる。
 他方、米国やアルゼンチンでの穀物生産は気候に恵まれずに収量が減少。これに伴い、アルゼンチンが世界一だった大豆粕の輸出でも、ブラジルが世界一になったようだ。ロシアによるウクライナ侵攻も穀物の輸出量減少につながっている。
 8日付jactoサイト(22日付更新)(5)によると、ブラジルの農牧地は国土全体の7・6%で、18・3%の米国や17・7%の中国と比べても有利なため、各国の生産量や輸出量が減少しても生産量や輸出量の拡大が期待できるという。
 農産物輸出でのブラジルの主導的役割は、12日付の米国農務省(USDA)の報告書で判明した。それによると、2023/24農年のトウモロコシ輸出量も、ブラジル5700万トン、米国5207万トンと予測されている。
 トウモロコシ同様の動きは綿花の生産や輸出でも予測されている。USDAの予測では、23/24農年の綿花の生産量はブラジル300万トンで、米国285・9万トンだから、生産量は中国やインドに次ぐ3位だが、輸出量はブラジル267万トン、米国257万トンで、ブラジルがわずかに上回り、世界一となる見込みだ。このことは、12日付ポデル360(6)でも報じている。
 なお、一部専門家は、トウモロコシの国際価格低下などでトウモロコシ生産から綿花生産に乗り換える農家が出てくる可能性や、疫病の危険性、保管用倉庫の不足などでトウモロコシの生産量が減る可能性を指摘しているが、USDAやトウモロコシ生産家協会では、トウモロコシの輸出量世界一は続くと見ている。


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