予想外!極右ミレイ氏が首位=アルゼンチン大統領予備選
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13日にアルゼンチンで行われた大統領選の予備投票で、ボルソナロ前大統領や米国のトランプ前大統領とも比較されている極右候補ハビエル・ミレイ氏が、予想外の勝利を果たして世界を驚かせた。同日付フォーリャ紙(1)が報じている。 この予想外の選挙結果を受け、同国では、CNNブラジル(2)が報じたように、ドルは20%以上急騰し、アルゼンチン国債は10%以上下落し、これに反応してアルゼンチン中央銀行は基本金利を21ポイント引き上げ、年率118%とした。
今回の投票は、10月22日に行われる大統領選の一次投票に出馬できる候補を決めるもの。目的は、政党連合の参加資格を限定する(予備選で国民の1・5%以上の支持が必要)ことと、各政党連合内の候補者の一本化を促すことだ。
1位になったミレイ氏は30・04%の支持を獲得。2位には現職のフェルナンデス大統領で財相を務めたセルヒオ・マッサ氏で21・4%。3位には16・98%で前マクロン政権国防相だったパトリシア・ブルリッチ氏が入った。
11・30%で4位に入ったオラシオ・ラレッタ氏はブルリッチ氏と所属政党連合が同じなので、一本化されることでブルリッチ氏の支持がマッサ氏を上回る。
ミレイ氏は元は経済学者でテレビ番組のコメンテーターなどで知られていたが、その時代に「アルゼンチン経済はマルクス主義的だ」などの批判で注目され始め、2021年に政界に進出。同年のブエノスアイレス連邦議員選でトランプ氏やボルソナロ氏への敬愛ぶりを主張し3位で当選。同国ではまだ珍しい存在だった極右議員誕生として話題になってまだ2年ほどだった。
中央銀行閉鎖を主張して自らを「無政府資本主義者」と定義。「他の誰とも異なる」第三の道の候補者だと表明。リベラリズムの急進的な擁護者と自らを語り、すでに臓器売買合法化や公立学校の廃止などの政策への支持を表明。これは無料の教育を提供する代わりに、各生徒に費やした公的資金と同等の金額を子供の家族に「バウチャー」として配布し、その使い道は家族が決めるというものだ。