ジロン上議、胎児模型を人権相に贈呈=現政権に抗議、嫌がらせ?
27日、シルヴィオ・アルメイダ人権相を迎えての上院の公聴会で、保守派議員が11週間の胎児の模型を渡そうとして騒動となった。27日付エスタード紙(1)などが報じている。
この騒動は上院人権委員会の公聴会で起きた。上院野党側副リーダーのエドゥアルド・ジロン上議(ノヴォ)が、「人間の尊厳について話すなら、妊娠11週目の子供を届けることにしましょう」と言って席を立ち、胎児の模型を人権相に渡そうとしたのだ。
アルメイダ人権相はこの行為に驚き、強い不快感を示した。同相は、「私も今、娘が生まれようとしているから、それが意味するところはわかる。そんなものは受け取れない。心から軽蔑する行為だ」とジロン上議を批判し、「あなたの行為は現在、国が抱えている状況を悪用したもので、受け入れがたく、行き過ぎている」「私は娘の名にかけてそれを受け取らない。あなたの立場は尊重するが、そのような行為は私の政治観にはない」と続けた。会場からは拍手も起きた。
この直前には、中絶反対派で知られた元人権相のダマレス・アウヴェス上議が、「あなたに胎児をプレゼントしましょう」とアルメイダ人権相に語りかけていた。プラスチック製の胎児は、中絶反対派がこの時期の胎児は人として認められるべきだと主張するのに使われている。
CNNは「レイプの結果など法が許可する堕胎でも医師は警察に届け出ることを定めた法令をルーラ政権が取り消したことが、保守派政治家をこのような行為に走らせたのでは」と推測している。