【2日の市況】外国市場の動きと逆に、IbovespaはコモディティとCopomから1.72%下落

 米国では、パウエル議長の講演が投資家の成長株への投資意欲を刺激し、ナスダックは堅調に引けた。だが、Ibovespaはこの木曜日(2)、110.140ポイントで1.72パーセント下落で閉じた。ブラジルと米国両国の市場はともに前日の中央銀行の決定を反映した動きをしたが、ブラジル証券取引所の主要指標の方は、コモディティ市況からも影響を受けたものとなった。
 ブラジルでは昨日、中銀はSelicを13.75%に維持したが、財政上の懸念から、金利はより長く高水準にとどまる可能性があると示唆した。中銀は、Selic金利が高止まりするか、引き下げを行うとしても限界的なものであることを示すなど、やや厳しいトーンであった。当然ながら、金利の上昇は株価にマイナスに働くことになると見られる。
 ブラジルのイールドカーブは完全に緑で終了した。2024年1月のDIは15.5ベーシスポイント増の13.69%、2025年同月のDIは28ポイント増の13.06%となった。2027年契約は12.90%、2029年契約は13.07%と、それぞれ13ポイント、12ポイント上昇した。2031年のDIは、fiあたりで、12ポイントアップの13.16%だった。
 ブラジル証券取引所は、外国に比べて、特にコモディティ輸出企業の業績が悪化しているとの指摘が出ている。中国の景気回復を背景に、こうした企業の株式を買っていた外国勢の流れが反転したようだ。ファンダメンタルズというより、フローに関係しているようだ。
 Ibovespaの最大の下落の中で、BRF(BRFS3)の普通株式は7.70%減、CSN Mineração(CMIN3)のものは7.12%減、CSN(CSNA3)は5.46%減となった。ヴァーレ(VALE3)の普通株は4.62%下落、ペトロブラス(PETR3;PETR4)の普通株と優先株はそれぞれ4.74%、4.63%下落した。
 ニューヨークでは、実体経済に最も近い指標であるダウ平均株価は0.12%の小幅な下落で終了した。しかし、S&P500は1.47%、ナスダックは3.25%の上昇となり、成長企業への資金流出を示した。
 これは主に前日の米連邦準備制度理事会(FRB)の動きによるものだ。アメリカの金融当局は金利を0.25ポイント引き上げ、4.50%から4.75%の間としたが、FRBのパウエル総裁は、現地のインフレが弱まっており、まだ今年中にFFの引き下げの可能性があるとシグナルを発した。
 アメリカでは、ブラジルとは逆の状況だった。米連邦準備制度理事会(FRB)は、金融緩和に前向きな姿勢を示し始めた。高金利のサイクルに終止符が打たれる兆しが経済界に見え始めた。このことは、北米経済が深刻な景気後退に陥ることなく、ソフトランディングすることを投資家に期待させる。
 向こうでは、国債の利回りが再び低下し、昨日の10年債は3.50%前後で取引されていたが、今日は3.395%で引けた。2年債の利回りは4,20%から4,08%になった。
 Ibovespaの下落にもかかわらず、ブラジルとアメリカのイールドカーブの差によってドルが後退し、ブラジルの債券に一部流入した。
 取引時間中に5レアルを割り込んだ後、この日の米国通貨は買いで5.044レアル、売りで5.045レアルと0.30%下落して取引を終了した。投資家が金利差を利用して、低金利国から資金を持ち出し、ブラジル債券に投資して利益を得る、いわゆるキャリートレードを行うことを反映しているようだ。

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