《ブラジル》女性の連邦議員数が新記録=黒人系議員も最多記録更新

2日に行われた統一選の一次投票で当選した連邦議員に占める女性議員数と黒人系議員数がいずれも過去最多となったと3日付G1サイトなどが報じた。
今年の連邦議員選では、女性が91人当選した。2018年の選挙では77人だったから、18%増えた。ただし、ブラジル全体の人口比率では、女性は52・8%を占めている事や、候補者の30%は女性とする事を定めた法令から考えると、女性の議員数はまだまだ、あるべき姿からはかけ離れている。
他方、出馬登録時に黒人またはパルド(褐色、黒人系の混血者)と申請した候補者は135人が当選した。内訳は、パルドが108人、黒人が27人となっているが、こちらも、総人口に占める黒人とパルドの割合が56・1%である事を考えると、実態からは程遠い。
黒人系の当選者が最も多かった政党は自由党(PL)で、25人が当選。以下、共和者の20人、ウニオン・ブラジルの16人となっている。
他方、女性の当選者が最も多いのは労働者党(PT)の18人で、PLの17人が続く。これら2党だけで女性の当選者の約40%を占めている。
また、下院では「黄色」と申告した当選者と先住民の当選者も増えている。地理統計院(IBGE)の基準で「黄色」と表記されるのはアジア系の人だ。
アジア系の当選者は3人で、キム・カタギリ氏とルイス・ニシモリ氏は再選。また、ミナス州の消防士で、ブルマジーニョで起きた鉱滓ダム決壊事故以降の報道で知名度が上がったペドロ・アイハラ氏も当選し、前回の2人から3人に増員。
2018年の選挙ではロライマ州選出のジョエニア・ワピチャナ氏1人だけだった先住民の当選者は5人に増えた。ジョエニア氏は今回落選したが、新たに5人の先住民候補が当選。こちらも新記録となった。
トランスジェンダーの女性候補2人が初当選を果たした事も今回選挙の特筆事項といえる。