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茨城県人会=書道教室6月から対面再開=初心者、非県人会員も歓迎

2022年9月7日

茨城県人会書道教室の様子。手前右が小林月仙さん
茨城県人会書道教室の様子。手前右が小林月仙さん

 ブラジル茨城県人会(本多泉美会長)の書道教室が、今年6月から対面での授業を再開した。この2年ほどはコロナ禍でオンライン形式の授業を行っていた。対面授業の再開と、7月のブラジル日本都道府県人会連合会主催「第23回日本祭り」でのワークショップ活動などで、参加者も増えつつある。
 書道教室は毎月第3土曜日午後1時から午後4時まで、サンパウロ市アクリマソン区の同会館(Rua Bueno de Andrade,756)で行われている。8月20日の同教室には1世、日系人、非日系人を合わせた20人あまりが参加し、熱心に筆を動かしていた。
 書道教室指導者で準師範の山本郁香(あやか)さん(81歳、熊本県出身)によると、同教室で書かれた作品は希望に応じて、日本の書道グループ「伝(でん)」に送っているという。「日本への作品送付は、コロナ禍で1回休んだだけで、ずっと続けています。(日本の)春と秋の年2回、昇段試験があり、上手な人の作品は選ばれて本に名前が載ります」
 この日、初めて書道教室に参加した有馬チアゴさん(38歳、3世)は、7月の日本祭りでの書道ワークショップを見て、興味を持った。ブラジル生まれだが、7歳から15歳まで愛知県名古屋市で過ごし、小学校の授業以来の書道体験となった。「楽しかったですが、もうちょっと練習をしないと」と言いながらも、「これからも続けていくつもりです」と意欲を見せた。
 有馬さんの友人で、茨城県水戸市出身の松浦弘智(ひろさと)さん(51歳)はブラジルで過ごして3年が経つ。祖父の影響を受けて俳句を行っており、「俳句の文字を毛筆で書きたいと思って」教室に通っているという。
 「漢字を覚えるために始めた」と話すのは、日系2世の西岡ジェンチウ昭二さん(79歳)。書道歴約20年のベテランで、コロナ禍で休んでいたものの、6月からの対面再開に合わせ改めて参加している。
 本田昭三さん(85歳、長崎県出身)は「以前はカラオケが趣味だったが、コロナになってから止めた。5、6年ほど前から書道をやっており、自分の気持ちを書くと気分が良い」と話す。
 北辰(ほくしん)書道会準師範で、同教室で30年以上にわたって指導している小林月仙(げつせん)さん(87歳、茨城県出身)によると、コロナ前は月2回の書道教室と希望に応じて墨絵(すみえ)の指導も実施していたという。
 「以前は会館の中がいっぱいになるほど参加者も多かったが、高齢化して亡くなったりと人数も減った。コロナで茨城県人会の集まりそのものも少なくなったが、県人会員でない一般の方でも、初心者で道具を持っていない方でも、手ほどきするので、興味のある方は遠慮なく参加してほしい」と呼びかけた。
 参加料は1回40レアル。書道教室に関する問い合わせは、同県人会(電話:11・3209・8515)まで。


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