《ブラジル》ペトロブラスがガソリン代を再値下げ=今回は7・08%調整
ペトロブラス社が1日、ガソリンの製油所出口価格を2日から値下げすると発表したと同日付現地サイトが報じた。
今回の調整幅は7・08%で、リットルあたりの価格は3・53レアルが3・28レアルに、0・25レアル安くなる。ガソリン価格の値下げは8月16日以来だが、6月18日にはリットルあたり4・06レアルだった事を考えると、2カ月半で19%強の値下がりとなる。
ただし、ガソリンスタンドで販売されているガソリンはガソリンA73%とエタノール27%でブレンドされており、店頭価格(消費者価格)の下げ幅は出口価格の下げ幅とは異なる。また、ガソリンスタンドの店頭価格が下がるのは在庫がはけてからになるため、2日から値下がりするスタンドはまずない。
国家原油庁(ANP)の試算によると、今回の値下げにより、ガソリンの店頭価格はリットルあたり5・40レアルが5・25レアルに2・8%下がると見られている。それでも、この価格通りなら、2021年2月に記録したリットルあたり5・17レアル以来の低価格となる。
ペトロブラスは今回の値下げ発表後、「今回の値下げは国際的な原油価格と市場のバランスを取ろうとする当社の価格設定方策と一致している。国際相場と為替レートの同時変動性を国内価格に転嫁する事はない」との声明を出した。
ペトロブラスは8月26日に航空機用の燃料を値下げした上、8月29日には航空機用のガソリンも値下げしており、選挙前に続けざまに値下げ敢行と報じられた。ただし、ディーゼル油は今回の調整の対象外で、8月12日以降、リットルあたり5・19レアルのままだ。
なお、今回のガソリン代の値下げを受け、9月の広範囲消費者物価指数(IPCA)は3カ月連続のデフレとなる可能性があるとの見方が広がっている。