《ブラジル》観光業=上半期の売上は940億レ=下半期はより大幅な伸び期待

カルロス・ブリット観光相が24日、ブラジルの観光業はコロナ禍で活動が縮小したが、インフラへの投資と戦略的なパートナーシップに支えられ、業績が順調に回復していると語ったと同日付現地サイトが報じた。
サンパウロ州商業連盟(Fconmercio―SP)によると、上半期の観光業の売上は昨年同期比で33%増の940億レアルだった。昨年同期のブラジルは新型コロナのマナウス株による感染拡大で、感染者や死者が新記録を更新するなどして外出制限が継続。イベント開催もままならず、観光業界は前年に続く冬の時期を経験した。
今年上半期も昨年末からのオミクロン株による感染爆発の影響はあったが、イベント開催再開や国際便の本数増加など、様々な要因が順調な回復を招き、業績回復を助けた。
ブリット観光相は下半期に関しても、売上は昨年同期比で63%増との非常に肯定的な見通しを立てている。同相によると、上半期は売上が昨年同期比で33%増えただけでなく、サービス業界の雇用が観光業の10万人込みで27万8千人増えた。このままなら、下半期のサービス業界の雇用創出は63万3千人に上るという。
また、2019~22年はインフラ関連で2900件の工事が行われ、観光地や輸送手段が整っていたため、観光客が戻って来るのも容易だったという。
6月の場合、航空便の利用者は600万人を超え、クルーズ船も定期便と臨時便計44隻が航行。経済効果は38億レアル、直接・間接の雇用増は4万8千人に及んだという。