《ブラジル》フォーカスのインフレ予測6・82%に=GDPは2・02%成長か

中銀が22日に発表した経済動向予測調査「フォーカス」によると、今年の予測インフレ率は8週連続で下方修正されて6・82%となったと同日付現地サイトが報じた。
今年の広範囲消費者物価指数(IPCA)は18日の7・02%から6・82%にと0・2%ポイント下方修正された。4週間前の予想は7・3%だったから、下方修正のスピードが増している。
今回は来年の予測値も、5・38%が5・33%に低下した。これまでは今年の値は低下しても来年の値は上昇していたから、市場関係者の見方が変化したといえる。24年と25年は3・41%と3%で据え置かれた。
経済基本金利(Selic)も、今年末13・75%、23年11%、24年8%、25年7・5%で据え置かれた。為替も今年と来年が1ドル=5・20レアル、24年と25年は各々、5・10レアルと5・17レアルで据え置かれ、安定した動きが続くと見られている。
インフレ予測が引き下げられた一方、国内総生産(GDP)成長予測は僅かだが引き上げられ、今年は2・02%の成長と予想された。1週間前は2%、4週間前は1・93%だったから、今年の数字は少しずつ引き上げられている。だが来年の予測値は0・41%が0・39%に低下。4週間前は0・49%長と予測されていた。24年と25年の成長率は1・8%と2%と見込まれている。
今年は選挙年で、インフレ沈静化はボルソナロ氏に有利に働くが、選挙の行方や国際的な動向はまだまだ不確定なため、先行き不透明感は残っている。
他方、減免税や国際的なコモディティ価格の低下を受け、インフレが沈静化し始めた事などで、22日に開かれた中銀との会合に参加した市場関係者は一様に、今年の経済活動には従来よりも肯定的な見方を示していたという。ただし、インフレはまだ、政府目標の上限を上回っている。