ルーラ大統領=4~9日にフランスを訪問=COP前に気候変動宣言?

ルーラ大統領が4~9日にフランスを訪問し、マクロン大統領と共に、新たな気候変動宣言を行う見込みと1日付アジェンシア・ブラジル(1)が報じた。
ブラジル大統領の同国訪問は、12年のジルマ大統領(当時)以来で13年ぶり。外務省のフラヴィオ・ゴールドマン欧州局長は5月30日の記者会見で、ルーラ大統領は訪問中、マクロン大統領と複数回の会談を行う予定であることを明らかにし、気候変動に関する新たな宣言採択が見込まれているとも語った。同局長によると、新たな気候変動宣言は、両国が気候変動問題に取り組んでいることと、11月にブラジルで開催される国連気候変動枠組条約第30回締約国会議(COP30)に向けた国際的な動員強化の必要性を考慮したものだという。
ルーラ氏と訪問団は4日に出立。5日はパリのエスプラナード・デ・ザンヴァリッドでの到着歓迎式典出席後、エリーゼ宮でマクロン大統領と会談。両国代表団の会合後は、ワクチンや治安、教育、科学技術分野での協力協定を含む、合計20件の二国間協定への署名と両国間の投資に関する発表が行われる予定。
ルーラ氏は6日、バリ第8大学で名誉博士号を授与された後、グラン・パレで「フランスにおけるブラジル年展」を視察。フランス・アカデミーでも名誉博士号を授与される。アカデミー設立は1635年だが公式セッションで表彰された国家元首は19人。ブラジル人の元首では1872年のペドロ2世に次ぐ2人目だ。
ルーラ氏はブラジル・フランス経済フォーラムや国際獣疫事務局(WOAH)でのイベントにも参加。WOAHでのイベントは、5月29日の総会で承認された、ブラジルがワクチン接種なしで口蹄疫の清浄国であることの認定式典だ。また、パリ市長との会談後はフランス海軍基地でマクロン大統領と再び会い、潜水艦開発計画について協議する。
8日はモナコでのブルーエコノミーに関するイベントに参加し、海洋保全のための経済的利用と資金調達問題を語り合う。9日はニースで開かれ、60カ国以上の首脳が参加する国連海洋会議に出席後、ブラジルの連邦警察官、ヴァルデシー・ウルキザ氏が事務総長を務める国際警察機構(インターポール)の本部も訪問する予定だ。