クーデター疑惑=最高裁が新日程決定=起訴状受理かを審理

【既報関連】検察庁がクーデター計画疑惑でボルソナロ前大統領ら34人を起訴した件で、起訴対象者からの答弁書の分析を終えた検察庁特捜部が核心2、核心3と呼ばれるグループについても起訴状受理を求めたのを受け、アレッシャンドレ・デ・モラエス最高裁判事が審理開始を認める判断を下した。
クーデター計画疑惑に関して起訴された人々は、「武装犯罪集団のリーダー」「民主主義の暴力的破壊未遂」「クーデター」「国家の資産に対する暴力および重大な脅威による破壊行為」「国の指定文化遺産棄損行為」の五つの罪状に問われており、核心1~3の三つのグループに分けられている。(1)
ヒエラルキーの最上部で武装犯罪組織のリーダーとされる核心1については、25~26日に起訴状を受理するか否かの審理が行われる。核心1は、ボルソナロ氏や22年の大統領選で副候補だったブラガ・ネット氏ら8人からなる。
他方、核心3に対する起訴状受理に関する審理は4月8~9日に行われる。このグループは軍人ら12人からなり、パウロ・ゴネ検察庁長官が17日夜、最高裁に起訴状受理に関する審理を行うよう要請。これを受け、モラエス判事が18日に審理開始を認めたため、第1小法廷の長であるクリスチアノ・ザニン判事が同日、4月8~9日に審理を行うことを決めた。(2)(3)(4)(5)
核心3は、互いに協力し、クーデター計画に加わるよう軍最高司令部に圧力をかけるなど、クーデター完遂のための戦術的行動実行班だ。具体的には、エステヴァン・テオフィロ将軍ら将軍2人、ベルナルド・ロマン・コレア・ネット大佐ら大佐3人、クレヴェルソン・ネイ・マガリャンエス中佐ら中佐6人とウラジミル・マトス・ソアレル連邦警察官の12人からなる。
検察庁は核心2についても18日に意見書を送り、起訴に値すると強調。モラエス判事はやはり同日、審理開始を認めたが、日程はまだ決まっていない。核心2の容疑者は、連邦道路警察元司令官のシルヴィネイ・ヴァスケス氏、、アンデルソン・トレス法相時代の法務省諜報部元理事のマリリア・フェレイラ・デ・アレンカル氏、大統領府総務室ナンバー2で、ルーラ氏やアルキミン氏、モラエス氏の殺害計画立案にも加わった疑いがあるマリオ・フェルナンデス氏、前大統領側近だったマルセロ・コスタ・カマラ氏、大統領府元側近でクーデター計画の下書き作りの集会にも加わっていたフィリペ・ガルシア・マルチンス・ペレイラ氏ら6人だ。(6)(7)
なお、ボルソナロ氏やブラガ・ネット氏、フェルナンデス将軍から出ていた、フラヴィオ・ジノ、ザニン、モラエスの3判事をクーデター疑惑の審理から外すことと大法廷で審理することに関する審理は19~20日に行われており、19日0時にロベルト・バローゾ長官が要請拒否に第1票を投じた。(8)