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ブラジル日系社会=『百年の水流』(再改定版)=外山脩=(93)

2025年1月28日

抗争の砦

日伯産組の次に姿を現したのが、コチア産組である。一九二七年の暮れのことであった。
三章で少し触れたが、サンパウロの西方二十数㌔、波状形の丘陵地帯に位置する寒村コチアのモイーニョ・ヴェ―リョという所で、邦人のバタタ生産者たちが設立した。
ここの邦人は、その後増えており、組合参加者は八十三名となった。但し外部からの参加も含まれていた。
この組合は、バタタの仲買人との抗争の砦として、設立が企てられた。ただ、その誕生はいわゆる安産ではなかった。数度に渡り流産している。
抗争の砦…というのは、次の様ないきさつによる。
その頃、生産者た...

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