G20サミットの開催迫る=各種会合が目白押しのリオ

【既報関連】18、19日に開催されるG20サミットを目前にして、リオ市では各種会合が引きも切らずに行われている。 10日付アジェンシア・ブラジル(1)によると、今週予定されている主な会議は、12~15日第4回シェルパ会議、12~13日シヴィルサミット(C20)、14~17日アーバンサミット(U20)、14~16日G20ソーシャルサミットだ。
シェルパ会議はG20加盟国の国家元首及び政府元首の代表による会議で、今回の会議はブラジル大使のマウリシオ・カルヴァ―リョ・リリオ氏が率いる。12~15日には特使たちが会合を開き、15の作業部会の活動やG20の主要議題に関する各国間の交渉の可能性についての最新情報を得る予定だという。
C20はリオ市中心部サントクリスト区ノボテル・リオ・デ・ジャネイロ・ポルト・アトランチコで開催され、60カ国以上から1500以上の組織が参加する。このグループでは、経済的正義、効果的な財政手段、資源の効率的な配分の原則に基づいた成果の追求に重点を置いており、「誰一人取り残さない」を理念としている。
また、市民社会が経済部門の代表と同レベルで政府にアクセスできるように機能するスペースとして、G20との対話でより大きなバランスを確保することを目指す。さらに、G20からの説明責任や社会的統制を行うという経営者的な役割を擁護する。
マウアー複合地区のアルマゼン・ダ・ユートピアで開催されるU20は、6月にサンパウロ市で開催された会議に続くもので、G20の主要都市の市長を集めて、都市の主な問題や課題について話し合う。今回の会議の成果はU20コミュニケとしてまとめられ、G20議長国であるブラジルに提出される。
今年の会議の焦点は、国レベルと地方レベルの政府間の継続的な対話の必要性に基づいた、気候危機、格差など、持続可能な経済発展などの問題で、飢餓と貧困に対する世界的な戦いと多国間機関の改革にも焦点があてられる予定だ。最初の3日間は一般の人も参加が可能で、市民社会団体が議論をコーディネートするが、17日は100以上の都市の市長や代表団が参加する本会議となる。
ソーシャルサミットでは住民や非政府団体からの声や要求などを結集する200以上の自主管理活動を計画中で、14日の開会式にはマルシオ・マセド大統領府総務室長官、ジャンジャ大統領夫人、マウロ・ヴィエイラ外相、ハダジ財相、マルガレス・メネゼス文化相、国際市民団体代表のモルガン・オディ氏、ブラジル市民団体代表のエジナ・ロランド氏らが参加する。
15日はブラジルがG20に提案した、飢餓や格差との闘い、気候変動と持続可能性、グローバルガバナンスの3本柱について議論すべく、三つの本会議が開かれる。これらの会議の結果を取りまとめた文書は16日の全体会議で採択後、ルーラ大統領に手渡される。同部門では、超裕福者への課税問題や飢餓撲滅のための世界同盟に関する議論も行っている(7日付アジェンシア・ブラジルなど(2)(3)参照)。
なお、10日付アジェンシア・ブラジルなど(4)(5)によると、G20サミット関連の会議期間中は軍や治安部隊なども警備にあたることになっている。一例は陸・海・空の3軍兵士で、約7500人が要人や会場周辺の警備、幹線道路や空域のパトロールなどを担当。連邦道路警察からも、約400人が各国首脳の周辺警備にあたることになっている。