site.title

非日系会員の日本愛で活性化=サルバドール青年会

2024年10月1日

FIBに参加したサルバドール青年会のルーカスさん、リサさん(後列左から)とルーカス・バルボーザさん(前列右)
FIBに参加したサルバドール青年会のルーカスさん、リサさん(後列左から)とルーカス・バルボーザさん(前列右)

 「日系人だけでなく、日本好きな人など誰でも参加しやすい団体にしたい」。バイーア日伯文化協会連合会の河野リカ会長はサルバドール日本語学校で日本語教師を務めるルーカス・アルトールさん(28)にそう想いを託した。
 ルーカスさんは、2015年に日本語を独学で学び、2017年から日本語教師を務めている非日系人だ。今まで日本に行ったことはないが日本語を流暢に話す。今年10月にJICAの日系継承教育プログラムで初めて訪日する予定だ。
 2022年、ルーカスさんは、河野会長に声をかけられ、日本語を学ぶ生徒や日系イベントに関わる数人に呼びかけを行い、コロナ禍で活動を休止していたサルバドール青年会を再結成した。
 最初は小さなグループから始め、「私も入りたい」と思ってもらえるような青年会を作ってきたという。6人から始まった青年会は現在、52人が参加している。
 青年会は週に1度集まり、日本映画の鑑賞、料理教室などの活動を行っている。また、サルバドール日伯文化協会が行うイベントの手伝いを積極的に行い、青年会の佐藤リサさんは「青年会は日伯連合会の繋ぎの役割を担っています」と語る。青年会は婦人会による和食料理講座や、連合会のゲートボール活動にも参加し、高齢会員とのコミュニケーションを取り、連帯感がなかった連合会の結束力を強めている。
 彼らの日本への想いはエネルギッシュさに溢れている。ルーカスさんは「日本、日系に関心ある人が誰でも参加でき、助け合う団体になっていきたいです」と河野会長と想いを同じくし、その展望を語る。
 今年、青年会からルーカスさんをはじめとする3人がJICAのプログラムを使って訪日する予定だ。訪日研修者の一人、着物をこよなく愛するルーカス・バルボーザさんは自ら着物を縫うほどの着物愛好家で、「日本の着物のサイズは私たちには小さいです。将来、京都で修行をして、伯人向けの着物を沢山生産したいです」と目を輝かせた。

サルバドールでの集合写真
サルバドールでの集合写真

 バイーアで今年8月30日から9月1日に開催された「盆踊りサルバドール日本祭り」には約8万人が来場し、伯国内でも有数の大規模日本祭りイベントとして知られるようになった。しかし、イベントの規模だけが大きくなり、団体の成長が追いついてないという課題も抱えるようになった。
 河野会長は青年会の活動について「青年会は、連合会や協会のイベントを沢山手伝ってくれている以外にも、JICAの研修の参加や他の青年部との関わりを持ち、大きく私たちの活動の橋渡し役となり貢献してくれています」と語り、今後のさらなる活躍へ期待を寄せた。


全伯剣道大会=高段者団体でアセス福博村優勝=個人で林隆一、上田ナオミ優勝前の記事 全伯剣道大会=高段者団体でアセス福博村優勝=個人で林隆一、上田ナオミ優勝商議所=農畜産業専門家バロッス氏が講演=ブラジル農業に大きな成長余地次の記事商議所=農畜産業専門家バロッス氏が講演=ブラジル農業に大きな成長余地
Loading...