アマゾン日本人移民=95周年祭の準備着々=9月中旬ベレンで開催=100周年向け青年世代に期待

今年9月中旬に開催されるアマゾン日本人移民95周年記念祭典に向けて、パラー州ベレン市では汎アマゾニア日伯協会(APANB、国宗(くにむね)アジナルド会長)が中心となって準備を進めており、5年後の100周年も視野に入れている。7月12日~14日にサンパウロ市で行われた県連主催第25回日本祭りのAPANBブースに参加していた国宗会長と伊藤真美事務局長に、同祭典の準備状況など話を聞いた。
国宗会長によると同祭典は9月16日~22日の開催が正式決定しており、記念事業はAPANB会館内での「日本週間」(同16日~19日)と、APANBから程近い場所にあるParque da Residencia(レンデンシア公園、Av. Gov Magalhaes Barata, 830)で行われる「アマゾニア祭り」(同20日~22日)で構成されているという。
日本週間では各種講演会が行われる予定で、アマゾニア祭りでは生け花など日本文化に関する展示や、在ベレン領事事務所協力による浴衣の着付け、APANB婦人会とレストラン「博多」指導による日本料理講習会なども行われる。さらに、同祭会場では日本食の出店販売やサンパウロ市から応援に駆け付ける舞踊グループや日系歌手によるショーも予定されているほか、恒例の盆踊りも実施される。
特にアマゾニア祭りでは、2007年の出稼ぎ関連プロジェクトをはじめ、08年のブラジル日本移民100周年、09年のアマゾン日本人移民80周年、10年の「パラー州への感謝」をそれぞれテーマにしたイベントが行われたが、その後は諸事情により開催されていなかったという。しかし、昨年就任した国宗会長ら新役員が今年のアマゾン日本人移民95周年に合わせて同祭を再開することにしたそうだ。
一方、メイン事業となる記念式典の日程と会場はまだ正式には決定しておらず、9月14日か同20日にAPANB内の「神内講堂」での開催が有力視されている。
APANBでは今年の95周年事業のみならず、5年後の「アマゾン日本人移民100周年」の大祭も視野に入れており、準備委員会が始動しつつある。
それと並行して昨年12月には、APANB初めての「ベレン青年会」(諸冨リュウ会長)が発足している。青年会では、今年3月開催の「ひな祭り」で収益の一部を日本の能登半島地震被災者のために送金したほか、5月の「こどもの日」イベントでも衣料や食糧等をリオグランデ・ド・スル州の洪水被災者に送付。今回のサンパウロ市での第25回県連日本祭りにもAPANBブースに青年会員ら7人ほどが参加協力した。
APANBの伊藤事務局長は「100周年祭に向けて若い人たちにボランティア精神を学んでもらい、APANBの活動を継続していってほしいと思います」と若い世代の協力に期待している。