17カ国26団体が民族舞踊を披露=第50回国際民族舞踊大会

ブラジル日本文化福祉協会(文協)国際民族舞踊委員会(上辻照子実行委員長)は9月23~24日、「第50回国際民族舞踊大会」をサンパウロ市の文協ビル大講堂にて開催した。17カ国26の民族系団体が出演し、民族舞踊を披露。2日間で900人が来場した。
開幕を飾ったのは、ウクライナ系団体の「Kyiv」。軽快な音楽とアクロバティックなダンスで会場を盛り上げた。会場に訪れた同国子孫の観客の中には涙を流しながら観劇する人もいた。
同団体メンバーで「母親のお腹の中にいたときからダンスをしていた」というマリナ・リビカさん(19)は「祖国の伝統文化を継ぐことは自分のアイデンティティを知る上でとても大切なこと。来年も参加したいし、次世代にも引き継いでほしい」と話す。今大会にも両親や兄弟、パートナーなど親族総出で参加していた。
12回目の参加となるボリビア系団体の「Kantuta」は躍動感あるダンスと、派手な衣装で会場を魅了。チームリーダーのシルバ・ショッキさんは「ボリビアの文化は多彩で素敵なものなので沢山の人に知ってもらいたいと思っています。民族舞踊大会は規模も大きく、とても良い機会となっています。大会のお陰もあって、今では私たちのチームにブラジル人やチリ人も参加しています」と話した。
大会には日本、ドイツ、ボリビア、ウクライナ、ギリシャ、リトアニア、スペイン、スイス、パラグアイ、ロシア、クロアチア、ポルトガル、ハンガリー、オーストリア、アルメニア、ブラジル、シリアの民族系団体が参加した。
23日の開会式では林アンドレ初代実行委員長から西尾ロベルト義弘文協第一副会長に50回目の開催を祝う記念プレートが贈られた。
会場では各国の伝統料理や伝統工芸品の販売も行われた。ロシア伝統料理の鯖のオリーブオイル漬けを試食したボリビア人女性は「不思議そうだから買ってみたけどおいしい」と語り、異文化交流を楽しんだ。