「村上」サンパウロ市最高の日本食店に=2年連続で1位の座に輝く

口八丁、手八丁で展開される「ムラカミ劇場」の様子
口八丁、手八丁で展開される「ムラカミ劇場」の様子

 弊紙9月30日付ブラジル万華鏡コーナーで報じた2023年度「Comer&Beber」各部門の受賞者リストが9月28日に発表され、和食レストラン部門では「レストラン村上」が2年連続で栄えある1位に輝いた。9月28日付けベージャ誌(1)(2)が紹介している。
 高名な食の評論家アルナルド・ロレンサット氏は「村上氏の才能、直感、フィーリングがその日の最高の食材と組み合わさり、魅力的な料理が生まれる」と論評する。
 オーナーシェフの村上強史氏は北海道で生まれ、1970年代後半にブラジルに移住。日本料理を学ぶため、再び母国へ戻り東京の「大鮨」で修行し、ニューヨークやバルセロナの日本食料理店で働いた後にブラジルに戻った。
 2019年9月に満を持して開店した「レストラン村上」は、午後7時からと午後9時30分からの2回、それぞれ18人の客に対応し、そのうち12人がオープンキッチン前のカウンターでシェフと対話しながら、目前で展開される「ムラカミ劇場」が堪能できる。
 高級料理店の間で流行中の食材である赤海老は、自家製の醤油、出汁、わさびをつけて食べると至高の一品となる。カラスミはカブの薄切り共に味わい、カラスミの卵の塩辛などの珍味も提供される。
 ハタハタのもみじおろし添え、華やかな国産の中トロ、新鮮なワサビを添えたスペイン産のクロマグロ、グアンチャーレ(豚トロの塩漬け)、イクラが入った絶品のネギトロなど、目新しい鮨ネタにも出会える。
 さらに塩と酢でマリネしたアジのネギ乗せ、イワシ、生サバ、帆立貝、ロブスター、ウニの卵の小鉢も素材を生かした繊細な味付けと評判が高い。温かい鰻と高海老にマサゴ、シソ、和風マヨネーズを添えれば、ミニテマキの完成だ。
 村上氏の妻で才能豊かなパティシエ、スザナ・江梨子氏がプロデュースするデザートは、チョコレートガナッシュとデコポンソースが入った餅や、チョコレートと抹茶の煎餅などがあり、高級感あふれる食事に余韻を与える。
 シェフおまかせのフルコースメニューは1人あたり680レアル。少し手軽な6品コースは470レアルで楽しめる。

◆「レストラン村上」
住所:RAlameda Lorena, 1186, Jardim Paulista – São Paulo – SP
電話: (11)3064−8868
サイト:https://www.murakamimu.com/

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