■訃報■京藤間流二代目家元の京藤間勘輝さん

京藤間流二代目家元の京藤間勘輝さん(本名=田中千恵子)が4日午前6時40分ごろ、サンタカタリーナ州フロリアノポリス市の病院で老衰により亡くなった。行年93歳。10年余り前から弟を頼り同地で生活。葬儀は現地で家族により行われた。四十九日法要は9月10日13時からサンパウロ市の佛心寺(R. São Joaquim, 285)で行われる。
二代目勘輝さんは1930年東京都生まれ。開戦直前の1941年8月に、ブエノスアイレス丸により家族でサントス港着。母親である1代目家元勘輝さん(本名=田中照)は、6歳から大阪の山村流で日本舞踊を習い、13歳で山村流の資格と芸名を取得した後、師匠の紹介で藤間流に入門。藤間勘輝として1946年からサンパウロ市で日本舞踊の指導者、舞踊者として活躍した。
62年に、山本喜誉司氏や蜂谷専一氏らの後援を受けて京藤間流を創立。10歳の時から当地で母親から厳しく踊りを教えられた娘は、74年に家元を譲り受けた。舞い初め開催に加え、芸能祭、カンピーナスやリベイロン・プレットの演芸会などに参加。二代目は2008年の日本移民百周年テーマ曲「海を渡って百周年」の振り付けをした。
京藤間流は現在、勘悦子名取を中心に77周年を迎えるコロニア最古の流派となっている。