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上塚周平像が落成=熊本文協ら有志が再建立=昨年10月に盗難被害

2022年11月24日

落成された上塚周平像の前で記念撮影する来賓と労働者たち
落成された上塚周平像の前で記念撮影する来賓と労働者たち

 「ブラジル移民の父」上塚周平像の落成式が11月19日午前10時からサンパウロ市リベルダーデ区のラルゴ・ダ・ポルボラ公園で行われ、ブラジル熊本県文化交流協会、ACAL(リベルダーデ文化福祉協会)、文協、県連、サンパウロ市関係者など約100人が出席した。上塚周平像は昨年10月に盗難被害に遭遇。新たに銅像を造った場合、再び盗難被害に遭う可能性が高いことから、今回は2万5500レアルの費用でコンクリート製の像が制作された。
 関係者によると新しく建立された像は、高さ172cm(土台を除く)で重さは200kgに及ぶという。今年5月に熊本県文化交流協会の清原健児会長と安永信一ノロエステ連合会元会長が、文協を訪問して協力を要請。制作費用の2万5500レアルについては熊本県文化交流協会の会員を中心に、広く一般有志からの資金協力も仰ぎ、11月20日に行われた同協会主催の「竹の子祭り」の利益も充てられたそうだ。
 落成式には、熊本県文化交流協会の清原会長をはじめ、藤本徹也ACAL会長、谷口ジョゼ県連副会長、桂川富雄文協副会長、野村アウレリオ市議らサンパウロ市関係者、在聖日本国総領事館の山内隆弘領事部長など来賓が出席した。
 和太鼓演奏と三味線・尺八演奏のアトラクションで始まった落成式では、最初に熊本県文化交流協会の清原会長があいさつ。各団体の協力により、上塚周平像が再建立できたことに感謝の意を表した。
 野村市議はブラジルにおける故・上塚周平氏の歴史的貢献を振り返り、「偉大な先駆者」としての先人を称えた。
 来賓たちによるテープカットの後、上塚像の除幕が行われ、同公園を整備した労働者たちも含めての記念写真撮影も行われた。
 落成式出席のためにサンパウロ州プロミッソン市から駆けつけた安永和教(かずのり)さん(76、3世)は「皆様のご協力により、上塚翁の像が出来上がって本当に良かった。(上塚像が)ここにあるだけで価値のあること」と喜んでいた。
 除幕後は、同公園内でACAL舞踊部(蓮井康恵代表)メンバーによる「リベルダーデ音頭」等が披露され、落成式に華を添えた。


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