「しぶとく生きましょう」=南米産業開発青年隊が慰霊法要

南米産業開発青年隊協会(渡邉進会長)は9月18日午前11時、サンパウロ州イタペセリカ・ダ・セーラ市の円光寺で同隊員慰霊法要を行った。同寺には同協会員先亡者慰霊碑があり、会員とその家族ら約40人は、慰霊碑に祀られた先亡隊員133人の冥福を祈った。
産業開発青年隊事業は終戦直後、農家の二、三男を技術者へと育成し、国の復興に役立てる運動として広がり、隊員らは農業や建設など、さまざまな分野で活躍した。
ブラジル国へは1956年のパラナ州ウムアラーマ北方セーラ・ドス・ラードスへの第1次入植(17人)を皮切りに、計326人が渡った。ブラジル国青年隊員の平均年齢は現在83歳だという。
法要では、円光寺住職による読経の後、参加者らで焼香をあげた。この慰霊碑は2011年に建立された。それまでは文協や県人会を借りて法要を行っていた。
挨拶に立った渡邉会長(72歳、静岡)は「昨年に引き続き、このような会を開くことができ、大変うれしく思います。今後もしぶとく生き、供養される側ではなく、供養する側でいましょう」と笑顔で呼びかけた。
参加者の菊地義治さん(82歳、5期)は「ブラジルでも日本企業は活躍していますが、その土台作りに果たした青年隊先輩方の役割は大きいと思います。これからも先輩達の軌跡を引き継ぎ、感謝と共に供養法要を続けたいです」と語った。
法要後は別室サロンで日本食が振る舞われ、参加者らは親交を深めた。小山徳さん(のぼる、83歳、8期)は「法要では古い友人と会うことができ、お世話になった先輩達の思い出話が出来て楽しいですね」と話した。
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