バストスで姉妹提携50年碑除幕=熊野市と遠軽町との3市町で

第61回卵祭りが開催されたサンパウロ州バストス市で15日、同市と三重県熊野市、北海道遠軽町との姉妹都市提携50周年記念碑の除幕式が行われた。
除幕式には、地元バストス日系文化体育協会(ACENBA、吉田クラウジオ会長)、バストス市関係者をはじめ、同市在住北海道系人、サンパウロ市からブラジル三重県人会の広瀬哲洋会長、在サンパウロ総領事館関係者も出席。当初、日本から来伯参加する予定だった両市町関係者は、コロナ禍の影響で欠席した。
バストス市と熊野市の姉妹都市提携は1963年3月に当時の西徹バストス市長(ブラジル三重県人会元会長)が熊野市を訪問し、同年11月に熊野市長も南北米視察の途次、バストス市を訪ずれたことをきっかけに、72年12月8日に調印。一方、遠軽町との姉妹都市提携は同年10月18日で、バストスには戦前から同町出身の移民が多かったこと等で実現した。
サンパウロ市から出席した三重県人会の広瀬会長によると、除幕式は15日午後4時からバストス市内の日本庭園前で実施。他の来賓に続いて祝辞を述べた広瀬会長は、1927年当初、三重、岡山、広島、山口の4県が他県に先駆けて海外移住組合連合会を創設し、伯側のブラジル拓殖組合(ブラ拓)の4大移住地の一つとして29年から、バストスに日本移民が入植した歴史を振り返った。
36年当時、バストス市在住の三重県人は132人だったが、現在は熊野市出身の子弟がわずかに数家族残っているだけだという。
除幕式当日は、西徹さん(故人)の長女でバストス市在住の鶴リジアさんも出席し、和太鼓演奏なども行われた。