宮城氏と渕上氏を表彰=サント・アンドレ市議会

表彰された宮城さん(中央)
表彰された宮城さん(中央)

 サンパウロ州サント・アンドレ市議会は18日、「日本移民とその子孫の日」を祝う式典を同市議会議場で執り行い、市及び地元日系団体関係者ら約100人が出席。市の発展に貢献した宮城あきらさん(87、沖縄県出身)と渕上イヴォさん(78、3世)が表彰された。
 予定より30分遅れの午後7時半から行われた式典では、ダニエル・ブイッサ市議をはじめ、サント・アンドレ日系団体連合会の宮岡康雄会長、ブラジル日本文化福祉協会の水本セルソ理事、在サンパウロ日本国総領事館領事が登壇した。
 式典では、日伯両国歌、サント・アンドレ市歌斉唱の後、ブイッサ市議があいさつ。今年がブラジル日本移民117周年、日伯友好交流130周年であることをはじめ、サント・アンドレ市と群馬県高崎市が姉妹都市関係を結んでいることに触れた。その上で、今年表彰される宮城さん、渕上さんの貢献を褒め称えた。
 引き続き、ブイッサ市議から宮城さんと渕上さんにそれぞれ記念プレートが授与され、両氏の夫人にも花束が贈呈された。
 宮城さんは、1996年8月にブラジルに移住し、健康食品店経営を行ってきたほか、ブラジル沖縄県人会サント・アンドレ支部長、ブラジル沖縄県人移民研究塾代表などを歴任。サントス強制退去事件での日本移民とその子弟に対する人権迫害への謝罪を求める運動を推進し、昨年7月にブラジル政府が正式謝罪を行った経緯がある。

表彰された渕上さん(中央)
表彰された渕上さん(中央)

 また、サンパウロ州プレジデンテ・ヴェンセスラウ市で生まれた日系3世の渕上さんは長年、医師として活動。ルイザ夫人と結婚し、三男一女の子供に恵まれた。リオ市を経て1977年からサント・アンドレ市に転住し、ABC地域カラオケ部の初代会長として貢献したほか、UPK(パウリスタ・カラオケ連合)の副会長も歴任。サント・アンドレ文化協会会長も務めた。
 式典の合間には、琉球舞踊「四ツ竹」も披露され、色鮮やかな紅型と踊りが会場の目を引いていた。
 宮城さんは「サント・アンドレ市が長年にわたって日本移民とその子弟に対して表彰してくれていることは、とても嬉しい」と喜びを表していた。

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