佳子さまが元参加者をご引見=友好の絆育む「ふれあい日本の旅」

ご引見に参加した「ふれあい日本の旅」元参加者の皆さん

 日伯修好通商航海条約締結130周年を記念して友好親善を深めるためにご来伯中の秋篠宮佳子内親王(以下、佳子さま)は7日(土)の夜、ブラジル日本語センター(CBLJ)が主催する「ふれあい日本の旅」の元参加者をご引見された。
 2年ごとに実施される「ふれあい日本の旅」は、日本とブラジル間の絆を深め、その発展に意欲的な人材の育成を目的とした訪日旅行だ。このプログラムの重要な一環として、参加者は秋篠宮ご一家とお会いする機会が設けられている。
 同センターの志村マルガレッテ副理事長は「新しい世代が日本の文化や言語から遠ざかることで、両国間の交流が途絶えてしまうのではないかと危惧していました」との懸念から「ブラジルと日本の交流を続け、日本を愛し、ブラジルを知る世代を育成したいという思いからこのプログラムが生まれた」と開始理由を説明した。
 同副理事長によれば2005年の第1回実施以来、佳子さまもこの秋篠宮家とのご引見に参加されており、一度も欠かさず「ふれあい日本の旅」参加者との懇談会に立ち会われているとのこと。「これまでの懇談会の記録写真がすべて残っており、最初の写真では佳子さまはわずか10歳でした。ふれあい日本の旅を通して佳子さまのご成長の様子も見させていただきました」と感慨深げに語った。
 志村副理事長は、同センター創立40周年という記念すべき年に佳子さまをお迎えできた喜びを、「これまで400名以上の生徒がこの交流プログラムに参加しており、直接お迎えし、感謝の意を伝えたいと強く願っていました」と語った。
 佳子さまは、外務省元研修生との懇談直後にも関わらず、疲れた様子を見せることなく、ふれあい日本の旅の元参加者30人一人ひとりとの会話に熱心に耳を傾けられた。
 特筆すべきは、ふれあい日本の旅第1回参加者との再会だ。その一人である川崎ニッキさん(36歳)は16歳の時を振り返り、「20年前に佳子さまにお会いする機会をいただけたことへの感謝を伝えることができました」と語った。「私たちはふれあい日本の旅の最初のグループだったにも関わらず、皇居でお会いする機会をいただきました。若かった私たちにとってそれは非常に重要なことでした。人生の節目となりました」と当時の感動を振り返った。
 川崎さんは「日本社会の文化や価値観を以前より深く理解し、人としても一回り大きくなって戻ってこられたと感じています」と話した。これは、志村副理事長が語ったプロジェクトの目的が達成されていることを裏付けるものだった。
 佳子さまのご印象について、川崎さんは「佳子さまはいつもお優しく、ご丁寧です。一人ひとりの話にいつも興味を持っていらっしゃるのが印象的です。見知らぬ人との会話にこれほど気を配り、積極的に参加することは容易ではないはずなので、佳子さまとの交流はとても貴重でありがたい経験です」と語り、そのお人柄を称えた。

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