佳子さまが憩の園ご訪問=皇族5回目「大変名誉なこと」

佳子さまをお迎えする憩の園の運営団体、「救済会」の本田イズム会長ほか

 秋篠宮佳子内親王殿下(以下、佳子さま)は7日(土)9時過ぎ、憩の園(日系高齢者施設)を訪問された。やや曇りがちの空の下、白地に花柄の華やかなワンピースをお召しになった佳子さまが車から降り立たれると、その場の雰囲気がぱっと明るくなった。
 出迎えた憩の園の運営団体「救済会」の本田イズム会長、相田祐弘(やすひろ)第一副会長、上島中田悦子第一副会長、畑中アリセ第1書記、同会を熱心に支援する陶芸家の本間ヒデコさんの5人と握手を交わした後、日本ブラジル両国旗を手にしたスタッフや入居者に手を振ってご挨拶をなさった。
 5人の案内の元、憩の園の内部を見学された。相田第一副会長は、「資料館でお父さん(秋篠宮殿下)の写真などを見せて、当時のことを思い出しながら説明しました。物腰がとても自然体で、宮さまじゃないみたい」と佳子さまの印象を語った。
 憩の園には、1978年6月移民70周年で皇太子ご夫妻(現上皇上皇后ご夫妻)、1995年11月15日移民80周年に紀宮さま(現黒田清子さま)、1997年6月7日移民90周年に天皇・皇后両陛下(現上皇上皇后ご夫妻)、2015年10月29日国交120周年に秋篠宮ご夫妻と今回の佳子さまのご訪問で5回皇族が訪問なさっている。
 相田第一副会長は「その5回とも全部お迎えしました。上皇上皇后夫妻は2回も来てくださいましたし、こんなことは稀有なことで、大変名誉なことです」と感謝の意を述べた。

佳子さまに花束を渡したクリチバ生まれの石井湯浅千鶴恵さん

 佳子さまは奥の集会場に進まれ、入居者58人と交流をなさった。クリチバ生まれの石井湯浅千鶴恵さん(92歳)から花束を受け取ったあと、座っている入居者と、跪いて一人一人と握手をしながら「お元気ですか、どのようにお過ごしですか」などとお言葉をかけていた。千鶴恵さんは「ブラジルまで来てくださってご苦労様です」と感激していた。

佳子さまのほか天皇陛下にも何度もお会いしたという有坂さん

 交流会の後、佳子さまをお見送りするのを待っていた入居者とスタッフとも、佳子さまは一人一人と握手をされた。近隣の高齢者施設「あけぼのホーム」から訪問していた有坂隆良(ありさかたかよし)さん(長野県、84歳)は、「佳子さまのおじさん(天皇陛下)には、サントスに来られた時や、日本会議のメンバーとして皇居清掃に行った時など、何度も会ったことがあるんだよね。ブラジルに移民した一世にとっては、天皇陛下は一番尊敬する人で皇室の方は特別な存在。だから皇居清掃には、自分も含めて三代続けてきた」と皇室との関係を語ってくれた。
 佳子さまと握手を交わした後の印象を伺うと「きれいな方だね、ポーッとしちゃって何話したか忘れちゃったよ。感激しています」と感動をあらわにしていた。

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