サンパウロ州知事=道路網近代化計画を発表=PPPで300億レ投資

タルシジオ・デ・フレイタス・サンパウロ州知事は3日、州内の道路網に関し、1500件以上の工事を含むシステム近代化計画を発表した。総額300億レアル(約7600億円)とされる官民合同プロジェクト(PPP)の工事は、544件が完了、208件が進行中、829件が計画中とされている。主要な改善項目は、舗装、補修、交差点の改良、車線の追加、照明改善などだと3日付フォーリャ紙(1)(2)などが報じた。
タルシジオ知事はプロジェクトの発表イベントで、この計画は単なるインフラ改善ではなく、「州民の生活を改善するための取り組みだ」と強調。道路整備による移動時間の短縮や安全性の向上にも言及した。この計画には、イミグランテス道の第3車線の追加、サントス/グアルジャーの海底トンネル、大サンパウロ市圏スザノ市へのアクセス強化を目的とした環状道路接続部分の整備が含まれている。
また、州環境インフラ物流局(Semil)のナタリア・レゼンデ局長は、同プロジェクトには、各自治体と主要な高速道路を結ぶ地方道61本の新設も含まれていると説明。
また、ソロカバ地域のポルト・フェリス、ボイトゥヴァ、タトゥイ間を結ぶ29・9キロの道路の複線化に加え、パライバ渓谷やマンチケイラ山脈にあるタウバテ、ピンダモニャンガバ、カンポス・ド・ジョルダンを結ぶフロリアノ・ロドリゲス・ピニェイロ道(州道123号線)の舗装回復工事も進められ、地域経済や交通の利便性が大いに向上することが期待されている。
サンパウロ州道路管理局(DER)およびサンパウロ州交通局(Artesp)管轄のコンセッション保有者との契約を通じて調達される資金は、大部分(43億レアル)が大サンパウロ都市圏での工事に割り当てられる。また、サンジョゼ・ドス・カンポス地域には31・4億レアル、カンピーナス地域には29・9億レアル、サンジョゼ・ド・リオ・プレト地域には29・4億レアルが分配される。
レゼンデ局長は、DERが管理する高速道路では通行料金は徴収されず、民間に委託された区間にのみ料金が課されると説明。「投資の償却を実現するためにはコンセッション契約に基づく料金徴収の仕組みに従う必要がある」とし、新しい道路では従来の料金所の代わりに「ポルチコ(pórtico)」と呼ばれる、電子式料金徴収システムが導入されるとも述べた。これは、料金徴収区間を走行する車両を電子システムによって検知し、通過した区間の距離に応じた料金を徴収する「フリーフロー」方式の料金徴収モデルで、料金の公平性を提供できるという。ノヴァ・ラポーゾ道やソロカバナ線、モジアナ線では既に、新しい徴収システムが導入されている。