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復活祭の卵値上がり不可避==原材料高騰で生産数も減少

2025年3月18日

板チョコやボンボン(上)と粉末のカカオ製品(下)の価格の推移(17日付G1サイトの記事の一部)
板チョコやボンボン(上)と粉末のカカオ製品(下)の価格の推移(17日付G1サイトの記事の一部)

 4月20日の復活祭(イースター、パスコア)を前に、今年のイースターエッグは高い上に生産量も減少と17日付G1サイト(1)が報じている。
 ブラジルの復活祭にはチョコレート製の卵やコロンバと呼ばれる砂糖漬けの果物やチョコチップなどを入れたケーキが付き物だが、チョコ製卵は今年も値上がりが避けられない。
 最大の原因はコモディティの一つで、チョコレートの製造には欠かせないカカオの国際価格の高騰だ。全世界で使うカカオの45%を生産するコートジボワールを中心とするアフリカ大陸(カカオの使用量の70%を供給)での気候問題のため、カカオの供給量は3年連続で需要を下回る状態が続いており、ニューヨーク市場では昨年同期の163%増の1万1040ドル/トンで取引された。
 ブラジルは世界の供給量の4%を生産しているが、国内需要さえ満たせていないため、国際価格の高騰は国内製品の価格にも影響する。
 業務用や手作りのチョコレート生産者は、原材料の配合を変えたり、パッケージを小さくしたりして値上げを避け、消費者への価格転嫁を回避してきたが、復活祭の卵では、国際価格のピークだった昨年後半に購入したアーモンドが使われることなどもあり、価格転嫁は不可避だという。板チョコやボンボンを含むチョコレートやカカオ、アーモンド、飴、その派生品を扱う業者の協会によると、今年のイースターエッグ生産数は、昨年を22・4%下回る4500万個に終わる見込みだという。
 ブラジルのカカオ生産量は増える可能性があるが、世界的なカカオ不足の影響は、新しく植えた木が実を結び始めるまでの少なくとも6年間は続くようだ。


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