【16日の市況】Ibovespaは1%以上の下落 ドルは0.48%上昇して6.05レアルに

 1日過ぎれば、状況が一変することもある。Ibovespaは昨日の大幅な上昇を受けて本日調整が入り、利益確定売りにより指数は1.15%下落して121,234.14ポイント(1,416.06ポイントの下げ)で取引を終えた。一方、商業ドルは0.48%上昇して6.05レアルで終了。午前中に6レアルを下回った場面もあったが、終盤にかけて値を戻した。金利先物(DI)は全体的に上昇し、一部の短期物は再び15%台に戻った。
 ドルは午前中に6.00レアルを下回る場面があったが、その後反発し6.05レアル以上で取引を終えた。この動きは、ブラジル市場全体での利益確定売りが広がったことによるものだ。ただし、欧米市場ではドルが他の主要通貨に対して下落する場面も見られた。この動向は、トランプ政権発足を控えた投資家の動きや、主要経済国の金利動向を注視する姿勢によるものだった。

ブラジルのGDP予想と米国のデータ発表
 投資家たちは、ブラジルのGDP先行指標であるIBC-Brが0.10%の上昇と予想を上回る結果で始まった。ブラジル経済は依然として堅調であり、改善の兆しが見える。また、「プリズマ調査」によると、2025年の財政赤字予測の改善や債務見通しの改善も示されている。
 その後、米国の小売売上高レポートが発表され、12月の堅調な結果がウォール街の不信感を高め、FRBの金融政策に対する市場の読みを揺るがした。主要指数は前日の大幅上昇の後、軒並み下落した。一方、ヨーロッパではECB(欧州中央銀行)が最新の会合でさらなる利下げを支持する姿勢を示した。また、モルガン・スタンレーやバンク・オブ・アメリカなどの大手銀行が強力な四半期決算を発表した。
 さらに、ブラジルでは、期待されていた税制改革が一部拒否権を行使された形で承認された。「この改革の成功は、市民社会、政府、議会の共同作業の結果です」と税制改革担当長官のベルナルド・アッピー氏は語った。

AzulとGolが〝離陸〟
 最も注目されたのはブラジル市場です。Gol(GOLL4)とAzul(AZUL4)の統合が進めば、ブラジル最大の航空会社が誕生する可能性がある。AzulのCEOジョン・ロッジャーソン氏によれば、ルーラ大統領は「より強力な航空会社」というアイデアを支持しているとのこと。政府もこのニュースを歓迎し、市場への影響について「最悪のシナリオは倒産することだ」と港湾・空港大臣シルヴィオ・コスタ・フィーリョ氏が述べた。
 AzulとGolはそれぞれ10%以上の急騰で始まったが、終値は堅調な3.63%と4.29%の上昇で締めくくられた。

Valeの「奇妙な」動き
 一方、Vale(VALE3)は奇妙なスタートを切りった。同社株は173百万株、約4.05%の持分に相当する株式がCosan(CSAN3)によって売却されたことで、取引開始が90分遅れた。結果としてCosanはValeでの保有株をゼロにした。最終的にValeは0.13%上昇で終了し、Cosanは0.58%上昇した。

その他の動向
 小売セクターは一斉に下落し、Magazine Luiza(MGLU3)は6.75%、C&A(CEAB3)は6.70%下落した。Carrefour(CRFB3)は格下げを受けた後、横ばいで終了した。銀行セクターはまちまちで、Banco do Brasil(BBAS3)が0.44%、Santander(SANB11)が0.32%上昇した一方、Itaú Unibanco(ITUB4)は0.31%、Bradesco(BBDC4)は0.85%下落した。
 最後にPetrobras(PETR4)は国際的な石油価格の下落を受けて0.64%の下落で取引を終えた。
 ブラジル市場では、昨日の大幅上昇から本日の急落まで、道筋はジェットコースターのように曲がりくねっている。

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