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農産物=輸出総額半額占め1兆レ超=価格低下でも史上2番目に

2025年1月11日

農産物の輸出が1兆レに達し、輸出総額の49%を占めたと報じる8日付フォーブスの記事の一部
農産物の輸出が1兆レに達し、輸出総額の49%を占めたと報じる8日付フォーブスの記事の一部

 24年のブラジルの農産物輸出額は約1644億米ドル(現行レートで1兆40億レアル)で、史上2番目の好成績となった。この額は昨年の輸出総額の49%に相当し、主要商品の国際価格下落にも関わらず、同部門が堅調であることを示していると8日付フォーブス・サイトなど(1)(2)が報じた。
 例年は農産物輸出を牽引する大豆や穀物は、収量減と国際価格の低下で輸出額が減ったが、牛肉、豚肉、鶏肉は11・4%、サトウキビを原料とする砂糖やアルコールは13・3%、林産物は21・2%、コーヒーは52・6%など、伝統的なセグメントの輸出額が増えて相殺した。また、繊維やジュース、ココアとその派生品、園芸製品なども大幅な成長を記録した。
 昨年の農産物輸出は諸部門で記録的な成績を残し、食糧や繊維、エネルギーの主要供給国としての役割と重要性をより顕著にした。特に注目されるのは、砂糖やコーヒー、棉、豚肉、牛肉、鶏肉、セルロース、オレンジジュース、オレンジのエッセンシャルオイルで、余り伝統的ではない製品でも、レモンやライム、チョコレートやココアの加工品、犬や猫の餌、ショウガ、ココアペースト、タマネギが目立った。
 ブラジル産の農産物の受け入れ先の筆頭は中国で、497億米ドルを買い入れた。2位は欧州連合(EU)の232億米ドル、3位は米国の121億米ドルだ。また、外交関係再開や貿易促進のための活動の推進で、アフリカは24・4%増、中東も20・4%増のように売上が伸び、地域としての重要性が高まった。
 これらの数字は、輸出品や輸出先の多様化を目指す政府の取り組みと一致している。24年は、市場開拓や市場拡大のためにかつてないほどの機会を創出した結果、国際市場への参加を拡大した製品のいくつかで輸出記録が達成された。24年は、まだ初期段階だが大きな貿易の可能性を秘めた生産チェーンに焦点をあてた売込みなど、国外でのブラジル製品の商業プロモーションが大幅に増えた。
 外務省商務局のルイス・ルア局長は、政府と民間部門が輸出品や輸出先の多様化を探り、国際的な参入拡大に向けた努力を行った結果、農産物輸出は輸出総額の半分を占め、主導的な役割を維持したと評価した。
 カルロス・ファヴァロ農相は25年についても、「記録的な収量と様々な農業製品の生産が見込まれている上、国家輸出振興庁(Apex)と外務省が市場開拓や拡大に向けた取り組みを続け、貿易推進活動も増やすから、輸出量と輸出額が新記録を更新するはずだ」と強調している。


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