外国人観光客数が新記録=665万人超え、サンパウロ州最多

観光省やブラジル観光公社(Embratur)、連邦警察が7日、2024年にブラジルを訪れた外国人観光客は前年比で12・6%増の665万7377人で、新記録を更新したと発表したと同日付アジェンシア・ブラジルなど(1)(2)が報じた。12月だけ見ると前年同月比で11・1%増の69万236人で、史上3番目に良い12月となった。
外国人観光客の入国場所と数は、サンパウロ州220万7015人、リオ州151万3235人、パラナ州89万4536人、リオ・グランデ・ド・スル州87万9412人と続き、これら4州が外国人観光客の受け入れ口であることが明らかになった。
他方、州別の外国人観光客増加率は、ロライマ州の97%を筆頭に、サンタカタリーナ州71・7%、バイア州52・8%、パラー州47・4%と続く。パラー州は11月に環境関連の国際会議が開催されることもあって知名度が上がり、観光客も増えたようだ。
観光客の出身国はアルゼンチンが筆頭で、195万3548人がブラジルを訪れた。2位は米国の69万6512人、3位はチリの65万1776人、パラグアイとウルグアイからも合わせて83万3412人が入国している。
観光客が利用した交通手段は飛行機が最多で、3人に2人は空の便を利用。陸路で来た観光客は28・7%だった。
セルソ・サビーノ観光相によると、外国人観光客の増加はブラジルを南米の主要な観光地として確立することを目指す2024~27年度の国家観光計画(PNT)の主要目的の一つで、ブラジルのイメージが向上したことなどが原因だ。同相は「年間の外国人観光客数はこの期間中に810万人を超え、81億ドル以上の収益を生み出し、国の経済をさらに強化してくれると考えている」と語った。
24年1~11月に外国人観光客がブラジル国内で消費した額は66・2億ドルで、1995年以降で最高となった。この額は前年同期の62・9億ドルを5・3%上回り、サッカーW杯開催年の2014年1~11月の63億ドルも超えた。
連邦政府は2025年に向けた国際観光促進プログラムの地域別の新規提案募集として、国内線に新たな便を誘致するための投資額として6360万レアルを投じる意向であることも発表。年間に提供される座席は最低でも50万増える予定で、これに伴い、24/25年夏季の国際線座席数も23/24年夏季比で19%増の748万席と見込まれている。
なお、7日付G1サイト(3)によると、観光省と調査・コンサルタント機関のNexusは同日、今年の夏の観光地として人気を集めているのはバイア州とパライバ州であることも発表した。
調査によると、24年12月から25年2月に旅行する予定のブラジル人は総人口の35%にあたる5900万人で、内97%は国内を旅行する予定。パライバ州を希望している人は全体の7%で、23/24年夏季の2%比で5%ポイント(PP)増加。バイア州は12%が16%に4PP増だった。
希望者最多はバイア州の16%で、サンパウロ州15%、リオ州14%と続く。パライバ州は21位から15位に躍進した。