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レバノン爆撃=ブラジル人からも犠牲者2人=パラナ州出身の15歳少年ら=ルーラはネタニヤフ批判

2024年9月27日

亡くなったアリ君(Reproducao)
亡くなったアリ君(Reproducao)

 イスラエルのレバノン攻撃は同国在住のブラジル人にも被害をもたらし、15歳の少年と16歳の少女の死亡が報じられている。これに対し、ルーラ大統領はイスラエルに対して非難の声明を出している。 25日付G1サイト(1)などが報じている。

 イスラエルとレバノンのイスラム教シーア派過激派集団ヒズボラの対立の激化は、17〜18日にヒズボラの戦闘員の通信機器が次々と爆発し、20人の死者を出す事態が発生したことに端を発している。
 以来、両国は戦争状態となっている。が、イスラエルは23日以降、レバノンへの空爆を強め、25日までに六百人以上が爆撃の犠牲となっている。
 爆撃は同国在住のブラジル人にも犠牲者を出した。25日、ブラジル外務省はアリ・カマル・アブダラ君(15)と、父親でパラグアイ国籍も持つカマル・フセイン・アブダラさん(64)がベカー高原の町ケリャへのロケット弾攻撃で死亡したと発表した。2年前に結婚してブラジルに戻って来たアリ君の姉のハナンさんによると、爆撃は23日に行われ、アリ君の兄(16)も負傷したが、命には別条がなく、21歳の姉と共に伯外務省の保護下に置かれており、26日夜、帰伯する。(2)
 アブダラさん一家はパラナ州のフォス・ド・イグアスーで10年以上生活していたが、妻とアリ君ら4人の子供を連れて4年ほど前にレバノンに引っ越したという。
 ハナンさんによると、アブダラさんとアリ君、16歳の兄は近所の小さな工場で働いていて、爆撃されたという。アブダラさんは一刻も早く家族を脱出させようと考えており、アブダラさんの妻は先週、フォスに着いたが、現地に残っていた3人が爆撃に巻き込まれた。
 もう一人の死者はサンタカタリーナ州バルネアリオ・カンボリウで生まれ、幼少時にレバノンに転居。アリ君たちの近所に住んでいたミルナ・ラエフ・ナッセルさん(16)だ。外務省はまだ正式に発表していないが、ミルナさんは父母や2人の兄弟と暮らしており、爆撃を避けて別の場所に避難したが、兄弟の学用品や着替えをとりに父親と共に帰宅した時に爆撃に遭い、死亡した。親戚によると、ミルナさんの父親は9年間伯国に住んでおり、ブラジルで生まれたミルナさんたちも連れてレバノンに戻った。父親の国籍や名前は明らかにされていないが、ミルナさんはブラジル籍者だった。(3)
 他方、爆撃を逃れて帰国したブラジル人もいる。ファッチマ・シェアイトウさんは23日から爆撃が激化したため帰国を決意。ブラジリア時間の25日夜、同国の首都ベイルートの空港からチケットが取れて帰国するとの報告を行っている。
 ファッチマさんはインスタグラムに7万5千人、ユーチューブに10万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーでもあった。(4)
 国連の定例会議でニューヨークに滞在中だったルーラ大統領は、25日に開催された国連の会議でイスラエルのレバノン攻撃を非難する声明を行った。
 「レバノンでは既に620人が亡くなっている。この数は1975~90年の同国での内戦の死者の総数を上回る。忘れてはならないのは、死者の内94人が女性、50人が子供で、2058人が負傷した上、1万人を超える人たちが自宅を離れて避難したということだ」と大統領は語った。
 ルーラ氏はガザ地区への攻撃にも言及し、「私はイスラエルがガザ地区で行った攻撃をジェノサイドと呼んだが、イスラエルのネタニヤフ首相は、かつてロシアのプーチン大統領を裁いた国際裁判所でプーチン氏と同じように告発されている。国連や安保理はガザ紛争に関する休戦提案を幾度となく行ってきたが、ネタニヤフ氏はそれを守らなかった」として批判した。(5)(6)
 レバノンには2万2千人ほどのブラジル人が生活しているが、外務省は現在、滞在者に対して帰国を勧めている。


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