ボリビアでクーデター未遂=軍がラパスの広場を一時占拠

ボリビアで起きたクーデターの試みを告発するエボ・モラエス前大統領のX投稿 
ボリビアで起きたクーデターの試みを告発するエボ・モラエス前大統領のX投稿

 26日付16時39分付G1サイト記事など(1)(2)(3)によれば、ボリビアの首都ラパスでは26日、元陸軍司令官率いるクーデター未遂事件が起きた。戦車と武装兵団は、大統領宮殿にも侵入しようとしたが阻止された。
 クーデター未遂を起こしたのはフアン・ホセ・スニガ陸軍元司令官。ムリーリョ広場でスニガ氏は地元テレビ局に対し、この運動はボリビアの「民主主義を回復し、政治犯を解放する試み」であると語った。
 ルイス・アルセ大統領とスニガ司令官の直接対決を含む約4時間の緊張状態の後、アルセ大統領が任命した新陸軍司令官の命令で兵士たちは現場から立ち去った。だが、それまで同広場では軍が市民グループに向けて催涙ガス弾や銃弾を発射。国民側からはクーデター未遂行為拒否の呼びかけも行われて、緊張が高まっていたという。
 スニガ氏は25年選挙にエボ・モラレス氏が出馬したら逮捕すると示唆する発言を行ったことで、25日に解任されていた。この発言は政界からの批判を浴び、アルセ大統領がスニガ氏を呼び出して解任を通告していた。
 米州機構のルイス・アルマグロ事務総長は軍事行動が始まって間もなく、Xでこれを批判。「軍は合法的に選ばれた政府に服従しなければならない。我々はボリビアのルイス・アルセ・カタコラ大統領とその政府、ボリビア国民に連帯の意を伝える」「国際社会、米州機構、事務局はボリビアであろうと、どこであろうと正当な憲法秩序への違反を容認しない」と述べている。

最新記事