年金収支の不均衡が拡大=歳入は歳出の73%のみ

USPのルイス・エドゥアルド・アフォンソ准教授(21日付ヴァロール紙の記事の一部)
USPのルイス・エドゥアルド・アフォンソ准教授(21日付ヴァロール紙の記事の一部)

 21日付ヴァロール紙(1)によると、ブラジルでの社会保障費の歳入と歳出の不均衡は年々拡大しており、2023年の歳入でカバーできたのは歳出の73・7%に過ぎなかった。特に、年金などの歳出は増加傾向にあり、2019年に社会保障制度改革が行われたにも関わらず、さらに高い徴収率が求められる状況が続いている。2008年は歳入が歳出の111・8%をカバーしていたが、状況はこの15年間で大幅に悪化しており、収支不均衡はさらに拡大する見通しだという。
 この前例のない研究は、応用経済研究所(Ipea)のロジェリオ・ナガミネ氏とグラジエラ・アンシリエロ氏によるものだ。昨年の社会保障費は、歳出が約1兆6千億レ、歳入が1兆1790億レで、4290億レの赤字だった。つまり、歳入は歳出の73・7%しかカバーしていない。同研究によれば、歳入の増加が緩やかである一方、歳出、特に年金の増加は続くと予想されるため、赤字額は長期的に拡大する見通しとなっている。

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