ゴイアス州のある大工が、国立社会保障院（INSS）に2度にわたり傷病手当金の給付申請を行なったが、いずれも専門家に拒否された。その拒否理由は「労働能力の欠如」であったとされるが、給付申請書の拒否理由の欄に「Bla, bla, bla（かくかくしかじか）」という表現を繰り返し書いていたことが分かり、申請者に対する侮辱かと波紋を呼んでいる。14日付G1サイトなど（1）（2）が報じた。
この男性は大工で2022年と2023年に傷病手当金の支給を求めたが却下されたことを受けて、ブラジル弁護士会（OAB）に相談し、同州の連邦医療専門家がこの件に注目した。OABは「評価を行った責任者を特定し、その文書を機関の内部監査部門に提出することに合意した」と述べた。
2022年の最初の申請書には、この家事職人が12歳からアルコールを飲んでいたという説明がある。当時、この男性はアルコール依存が悪化し、不安や不眠が出現したと報告している。同文書によると、男性の病歴に関する報告書には、薬の使用によって不安と不眠症が改善されたと書かれている。男性の病状は「慢性アルコール中毒」とされていた。23年の申請書では、男性は3カ月間禁酒していたと報告している。
どちらの請求でも、傷病手当金を支給するための「労働能力」がないという理由で、両方の申請を却下した。両申請書に、却下の理由となる「考慮事項」欄には、7行にわたって「かくかくしかじか」が繰り返されている。
社会福祉省は声明で、診断書は偽物であり、INSSのデータベースを参照したところ、記事にある文書は存在しないことが判明したと述べた。今年4月に実施された最後の健康診断で、この男性の労働能力は認められず、またINSSが実施した行政分析では彼が被保険者ではなかったため、給付金を受け取る権利はなかったと説明した。
同件はOABによって真相究明が進められている。
