第一アリアンサ移住地=「100周年に相応しい盆踊りに」=記念花火打ち上げへ支援募る

昨年の盆踊りの様子(赤羽さん写真提供)

 「100周年に相応しい盛大な盆踊り大会にしたい」――今年開拓100周年を迎えるサンパウロ州第一アリアンサ移住地に日本語教師として派遣されているJICA青年海外協力隊員の赤羽晋治さん(長野県)が中心になり1日、100周年記念盆踊り大会開催のためのクラウドファンディングを開始した。
 第一アリアンサ移住地は、信濃海外協会が斡旋した集団移住先で、サンパウロ市から約800km西に位置する。1924年に長野県人が中心となって第一アリアンサ村を拓いた。同地には現在でも日本文化が色濃く残っており、毎年9月に行われる盆踊り大会は同地の目玉行事となっている。
 同移住地では、今年の盆踊り大会を、開拓100周年を記念した特別な催しとするため、打ち上げ花火の実施を決めた。伯国で花火大会が行われることは珍しく、人生で一度も打ち上げ花火を見たことがない人が多くいることや、一世世代の住民や日本に滞在経験のある住民にとって、花火で日本を懐かしむことができることなどが実施決定の理由となった。
 クラウドファンディングでは、打ち上げ花火費用、法被250着の新調費用、先人へ敬意を表し、これからの繁栄を願うのぼりの製作費用の合計3万3400レアル(約100万円)を募る。

クラウドファンディング画像

 赤羽さんは同移住地の日本語学校に赴任してから7カ月が経った。「アリアンサの人たちは本当に素晴らしい方々ばかりです。少しでも恩返しをしたいという思いから、盆踊り大会開催のお手伝いをさせていただいています。クラウドファンディングを通じて、多くの人にアリアンサのことを知っていただきたいです」と話した。
 第一アリアンサ文化体育協会の弓場的(ひょう)会長は「アリアンサには『共生・協働』という意味があります。今年の盆踊大会は、アリアンサに住むすべての人にとって思い出に残るものにしたい。また、これから生まれてくる子どもたちに日本文化を引き継いでいくためのものともなって欲しいと思っています」と語り、協力を呼び掛けた。
 クラウドファンディング支援者には、支援金額に応じて、感謝メッセージや100周年記念手ぬぐい、オリジナル法被などを返礼品として贈る予定だ。
 8日午後4時現在の同企画への支援者数は32人で、支援総額は40万円となっている。支援募集期間は6月10日まで。支援の申し込みはクラウドファンディングサイト「READYFOR」の「開拓100周年ブラジル第一アリアンサ村盆踊り 村人の想い実現のため」ページ(https://readyfor.jp/projects/brasil-alianca)から行うことが出来る。

野球時の集合写真(赤羽さん写真提供)

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