6歳女児が撃たれて死亡=父親の暴走レースの末に

死亡したメリッサちゃん(8日付G1サイトの記事の一部)
死亡したメリッサちゃん(8日付G1サイトの記事の一部)

 ミナス・ジェライス州コンタージェン市の幹線国道BR―381で今年1月21日、父親が暴走レースをした結果、愛娘メリッサ・マリア・アレクサンドル・リベイロちゃん(6歳)が相手に撃たれて死亡した。8日付G1サイト(1)(2)などが報じた。
 女の子は家族と乗車していたが、父が暴走レースをした相手のイゴール・ベゼーラ・デ・リマ容疑者(44歳)によって銃撃された。メリッサちゃんは3歳の弟と一緒に後部座席にいて、頭を撃たれた。
 捜査にあたっているイタロ・フェルナンデス警部は「運転手らは公道でレースを行なっていた。少なくとも25キロの間、追い越しあっていた。我々は、連邦高速道路警察の監視カメラに加え、幹線道路沿いの少なくとも30の企業から監視カメラの映像を入手した」と語った。
 映像には2台の車同士が競い合う様子がとらえられていた。互いに異常接近した末、メリッサちゃんの父親が容疑者の車を道路脇に押しやった。怒った容疑者は車を急加速させ、本線車道に戻ってから発砲した。
 警察はBR―381に入る前から、無謀な運転をする暴走レースは始まっていたと見ている。捜査は約1カ月に及び、カメラの映像からトラック運転手のリマ容疑者が特定され、逮捕するに至った。彼は二重殺人と銃器不法所持の罪に問われることになる。
 容疑者の親族は、容疑者は銃を携帯する癖があり、すぐに腹を立てる性格なので、どうして自動車運転適性検査に合格したのかわからないと証言している。
 警察によると、メリッサちゃんの家族はジュアトゥバ市を出発し、昼食を取るために道路脇のレストランに立ち寄り、そこで父親は酒を飲んだという。現時点で、父親は娘の死について責任を負うことはない。
 メリッサちゃんの遺体は、事件の翌日の1月22日に埋葬された。祖母のグラシオラさんは、孫娘の葬儀で「どうして容疑者は孫に銃を放つ必要があったのか。絶対に逮捕されるべきだ」と悲痛な声で訴えていた。
 捜査は1カ月前に終了し、4日にリマ容疑者の逮捕令状が出され、6日に警察署に出頭した。
 警察によれば、交通渋滞での父親の攻撃的な行動はよくあることだったという。運転中、父親想いのメリッサちゃんは「私は死ぬのを恐れないから速く走っていいよ」と冗談を言うこともあったという。

最新記事