元夫の自殺食い止めた数日後=子供の前で元妻が刺殺される

殺害されたガブリエリ・デ・リマ・ロドリゲスさん(20日付テラ・サイトの記事一部)
殺害されたガブリエリ・デ・リマ・ロドリゲスさん(20日付テラ・サイトの記事一部)

 元夫の自殺を食い止めた女性が、わずかその数日後に子供の前で、元夫から刺殺されるという悲しい事件が起きたと20日付テラ・サイト(1)が報じた。
 パラナ州トレド市でガブリエリ・デ・リマ・ロドリゲスさん(34)が18日、3歳の女の子と11歳の男の子の実子の目の前で、元夫のジルヴァン・フランシスコ容疑者に刺殺された。この事件の数日前、元妻は同容疑者が自殺を図ろうとした際に止めに入っていた。
 2人は11年連れ添った仲だが、2019年頃から意見の相違がひどくなり、ガブリエリさんは警察に保護命令を申請し、認められていた。その後、2人が再び一緒に住むことになり、彼女は一旦それを取り下げた。
 しかし、今月初めに新たな保護命令を申請した。ガブリエリさんの申請によれば、2人は口論が絶えず、夫は家には戻らず、週末に出かけては酒を飲んで帰りが遅いという生活を送っていたという。
 一方、ジルヴァン容疑者は彼女のことを「ふしだらな女」「ろくでなしの娘」と呼び、浮気を非難したこともあった。
 ある日、ガブリエリさんが別居を申し出て、実家で休みたいと申し出たため、口論になった。容疑者はそのとき、自ら靴ひもで首をくくろうとしたが、ガブリエリさんがひもを切ってやめさせた。しかし、容疑者はキッチンにあった彼女の携帯電話とナイフを奪い、「こっちへ来い、解決しよう」と脅迫したという。
 数日後の18日、元夫はガブリエリさんの元を訪れ、2人の息子の目の前で刺殺した。彼女だけでなく、彼女の父親であるヴィセンテ・ジョゼ・ロドリゲスさん(61)も巻き添えとなって殺害された。
 容疑者は「殺すつもりはなかった」と言い訳しているが、ナイフを用意していたことから、警察は計画的犯行とみている。
 軍警によると、事件を夜10時半頃に通報したのは近所の住民で、子供の声で「父親が母親を殴って殺そうとしている」との必死に助けを求める叫びを聞いたからだという。
 同住人が警察に供述したところによると、「家に入るとガブリエリさんの父親が床に倒れており、容疑者が女性を刺していたという。容疑者を止めようと腕をつかんだが、逃げられた」という。隣人は子供2人を自宅に連れていき、通報した。
 警察が現場に到着すると、死亡した2人が床に倒れており、家の奥からうめき声が聞こえてきた。警察が家に入ると、胸にナイフが突き刺さった容疑者の姿を目撃した。警察が話しかけると、彼は自ら胸のナイフを抜き取り、床に投げ捨てた。容疑者は医療機関に搬送された後、現行犯逮捕された。
 警察署長によると、後見人協議会が呼ばれ、子供たちはガブリエリさんの母親に引き取られた。市警は追加の目撃者の聞き取り捜査を行っている。

 

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