VIP用食事をトイレで調理⁈=リオのカーニバルで不備明らかに

食品が保存されていた男子トイレ(12日付CNNブラジル・サイトの記事の一部)
食品が保存されていた男子トイレ(12日付CNNブラジル・サイトの記事の一部)

 リオのカーニバルでスペシャル・グループパレード開催中の11日夜、サンボードロモのカマロッテ(VIP観覧高級個室)で提供される料理が、男子トイレで調理保管されていたことが判明し、管理者の「ラウンジ・サプカイ」責任者とビュッフェのオーナーが現行犯逮捕された。12日付オ・グローボ(1)(2)(3)などが報じている。
 サンボードロモのカマロッテはパレード沿道の一般席の上部に設けられたプライベートエリア。快適な座席、バー、トイレなどがあり、食事や専属DJによる音楽などの特別サービスが提供される。パレード初日の11日、カマロッテのチケットは完売しており、問題のラウンジの最も安いチケットでも2790レアル(約8万5千円)だった。
 消費者の安全が脅かされているとの告発を受け、検察局と市衛生監視局(Ivisa―Rio)が行なった合同捜査で事件が発覚し、サンボードロモに居合わせた市警が逮捕した。現場にあった約500キロの食品は廃棄された。
 捜査に立ち会った検察局のロゼマリー・ドゥアルテ・ヴィアナ検事は、初めて見る状況だったとし、「気持ちが悪くなった。カマロッテを利用する人たちの健康を保証する上で、我々による検挙は必要な処置だった」と説明した。現場には食品を保管する冷蔵庫がなく、食品管理のずさんさが浮き彫りになったと強調した。
 ラウンジ・サプカイ側は、「衛生監視検査で小さな問題があった」ことは認めたが、従業員がトイレ内で食べ物を扱ったことは否定した。
 リオのカーニバルを主催する「リオ・カルナバル」はSNS上に公式声明を投稿し、同スペースがキッチンを設置する許可をエスコーラ・デ・サンバ独立リーグ(Liesa)から得ていなかったことを明らかにした。
 警察によると、他のカマロッテ(アレグリア、エスペリエンス、ラウンジ・カリオカ、ファヴェーラ)でも衛生検査を行ったところ、不十分な冷蔵設備など、食事の準備に関していくつかの問題点が発覚したという。中でも、食品の調理と包装に不正があったとして、カマロッテ・ファベーラに罰金を科したと報じられた。

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